本連載では、歴史を変えたネットワーク機器を紹介する。記念すべき第1回はスイッチングハブに低価格化をもたらしたメルコ(現バッファロー)の「LSW10/100-8」である。製品担当者の話を交えつつ、製品登場の背景やそのインパクトなどを紹介していこう。 8ポートで20万円!高嶺の花「スイッチングハブ」 メルコの「LSW10/100-8」はスイッチングハブの低価格化と100Mbps LANの普及に大きく貢献した製品といえる。 LSW10/100-8が発売された1998年11月当時は、ハブといっても「リピータハブ」が主流であった。リピータハブは、ケーブル上で電気信号が衝突し、ネットワークのパフォーマンスを下げる「コリジョン」を発生させる一因となっていた。原理的に受信した信号を他のすべてのポートに伝搬させるため、複数の端末が同時に通信を行なうとコリジョンが起こるのが理由だ。媒体を共有するEtherne