1 2 3 私たちは「希望を捨てる勇気」を持てるか ~池田信夫・上武大学大学院教授に聞く 多くの人が、景気回復を要望する。経済成長を欲する。だが、一国の経済は実力値を上回る活況を持続することはできない。目先の経済変動への対応よりも、実力の底上げこそが重要課題だ。それには、老朽化した日本産業の再編成と資源の再配分が必須だ。だが、日本社会は長期的構造改革にいつまでも取り組まない、と池田信夫・上武大学大学院教授は最新刊「希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学」(ダイヤモンド社)のなかで、危機感を募らせる。取り除くべきボトルネックは、何か。 池田信夫(いけだ のぶお) 1953年、京都府生まれ。東京大学経済学部卒業後、NHK入社。93年退社後、国際大学GLOCOM教授、経済産業研究所上級研究員などを経て、上武大学大学院経営管理科教授。著書に、「なぜ世界は不況に陥ったのか」(池尾和人氏との共著。日