中立進化説(ちゅうりつしんかせつ、英語: neutral theory of molecular evolution)とは、分子レベルでの遺伝子の変化は大部分が自然淘汰に対して有利でも不利でもなく(中立的)、突然変異と遺伝的浮動が進化の主因であるとする説。分子進化の中立説、あるいは単に中立説ともいう。国立遺伝学研究所の木村資生 (きむらもとお) によって1960年代後半および1970年代前半に発表されて、センセーションを巻き起こした説である。[1][2][3][4]中立説は自然選択説との間で論争を引き起こした。 中立突然変異の幅広い存在を示唆した者は以前からいた。Sueoka (1962)[5]もその一人である。しかし、木村資生(1968)は中立進化を一貫した理論として初めて定式化した。これに続いてすぐJack L. KingとThomas H. Jukesによる『非ダーウィン進化』(19