タグ

2020年1月16日のブックマーク (9件)

  • 資本過剰が格差を拡大する : 池田信夫 blog

    2014年03月27日19:00 カテゴリ過剰が格差を拡大する 資家と労働者の所得格差はマルクス以来の問題だが、新古典派経済学には所得分配の理論がない。しいていえば限界生産力説というナイーブな理論があるが、これは資源配分の理論であり、アメリカなどで深刻化している極端な格差の問題を解くことはできない。 書は『21世紀の資論』という壮大なタイトル通り、マルクスのテーマに数量経済史の手法で挑み、国富や所得分配についての膨大なデータを集めて理論的に説明しようとするものだ。その結論は単純で、著者が資主義の第一法則と呼ぶのは、次の式である。 α=r×βここでαは資分配率(資収益/所得)、rは資収益率、βは資/所得比率である。これは会計的な恒等式だが、所得分配が資収益率で決まることを示している。αは歴史的に次の図のような「U字型カーブ」を描いている。20世紀初めにはアメリカの所

    資本過剰が格差を拡大する : 池田信夫 blog
    obsv
    obsv 2020/01/16
  • プロレタリア独裁はなぜ必要だったのか : 池田信夫 blog

    2014年04月25日17:23 カテゴリ プロレタリア独裁はなぜ必要だったのか いま書いているは(たぶん多くの人が驚くと思うが)マルクス論である。これは5年前にハイエク論を書いたとき編集者に約束したのだが、思ったより時間がかかった。さすがにマルクスは、ハイエクより巨大だった。彼の草稿まで読み直して驚いたのは、彼がまだ現役だということである。経済学者としてはだめだが、思想家としてはポストモダンも敬意を表する最先端である。 最大の難点は、彼が党派的な言葉で書いたため、その質的な意味がわかりにくいことだ。たとえばいろいろ論議を呼んだプロレタリア独裁がなぜ必要になったかは、『フランスの内乱』を読むと明らかだ。マルクスは有名な一節で、パリ・コミューンの輝ける敗北をこう総括する。コミューンの真の秘密はこうだったのだ。すなわちコミューンは質的に労働者階級の政府であり、横領者階級に対する生産者階

    プロレタリア独裁はなぜ必要だったのか : 池田信夫 blog
    obsv
    obsv 2020/01/16
  • マルクスは正しかった : 池田信夫 blog

    2014年05月08日00:23 カテゴリテクニカル マルクスは正しかった ロバート・ソローが、ピケティのについて長文の書評を書いている。資主義のご尊みたいな人がマルクス主義者のを「ピケティは正しい」と評価するのは驚くが、その内容は原著を理論的に明快に説明しており、示唆に富む。 彼の解釈は、要するに「ピケティの示しているのは新古典派成長理論の定常状態だ」ということである。いま労働人口と技術を一定とし、Kを資ストックとする。所得Yが資Kで決まる収穫逓減の生産関数Y=F(K)を考え、貯蓄率をsとする。投資は貯蓄に等しくなるのでsYになり、資の減耗率をdとすると、新古典派成長理論では資蓄積がその減耗と等しくなるまで成長し、sY=dKとなる点K*で定常状態になる。 生産性に応じて所得が分配されるとすると、定常状態では資家のシェアsYと労働者のシェア(1-s)Yは不変だが、成長も止

    マルクスは正しかった : 池田信夫 blog
    obsv
    obsv 2020/01/16
  • 『エントロピーの理論』を出版しました | 永井俊哉ドットコム

    私の著作『エントロピーの理論』の解説動画、書誌情報、販売場所、概要、読者との質疑応答などを掲載します。書に関してコメントがありましたら、このページの下にあるコメント・フォームに投稿してください。誤字脱字の指摘から内容に関する学問的質問に至るまで幅広く受け入れます。 エントロピーとは何なのか、エントロピーにはどのような法則があるのか、その法則は熱力学の対象を超えて適用できるのかといった問題を取り上げ、私の著作『エントロピーの理論』を読む人のための導入とします。Source: YouTube.2. 販売場所販売価格は小売店によって異なることもあります。リンク先で確認してください。 アマゾン日 :: エントロピーの理論アマゾン米国 :: Entropy no Riron (Japanese Edition)グーグル・プレイ・ブックス :: エントロピーの理論楽天市場ブックス :: エントロピ

    『エントロピーの理論』を出版しました | 永井俊哉ドットコム
  • なぜ現場は優秀なのに指揮官は無能なのか : 池田信夫 blog

    2014年05月29日01:07 カテゴリテクニカル なぜ現場は優秀なのに指揮官は無能なのか 今週の福島第一原発の記事について「日では、どこへ行っても優秀でまじめな現場と無能で何も決めない指揮官がいる」とコメントしたら、多くのRTがあった。これは日のサラリーマンの永遠のテーマだが、その答がマルクスにある、といったら我田引水だろうか。彼は1867年の「暫定一般評議会代議員への指示」で、次のように書いている。協同組合運動は、階級敵対に基礎をおく現在の社会を一変させる諸力の一つである。この運動の大きなメリットは、窮乏を生み出している資への労働の従属という専制的システムを自由で平等な生産者のアソシエーションという共和的システムに置き換えることができることを、実地に証明する点にある。ここで彼は資主義を「専制」ととらえ、来るべきアソシエーションを「共和制」と書いた。これはきわめて重要な指摘であ

    なぜ現場は優秀なのに指揮官は無能なのか : 池田信夫 blog
  • 資本主義は海賊である : 池田信夫 blog

    2014年10月17日11:20 カテゴリ主義は海賊である 近代の主権国家(領土国家)は縄張り争いに勝った組織暴力だと論じたのはTillyだが、それに対して海を暴力で支配し、ドゥルーズ=ガタリのいう脱テリトリー化を行なった資主義は、海の組織暴力である。 イギリスの繁栄の基礎を築いたのが海賊だったことは偶然ではない。それどころか、大英帝国そのものが史上最大の海賊だったといってもよい。彼らが新大陸で奴隷を使って収奪した富は、その後400年にわたる資主義の源的蓄積になった。マルクスがのべたように、資主義の原初には暴力があるのだ。 マルクスが発見したのは、市場経済から資主義は出てこないということだった。スミス的な市場経済は歴史とともに古く、それがもっとも高度に発展したのは中国だった。しかし市場経済は、成熟するにつれてレントがなくなり、均衡状態に近づく。新古典派経済学は、18世紀の

    資本主義は海賊である : 池田信夫 blog
  • 池田信夫氏の「びっくりするほどユートピア」 : Libertarianism Japan Project

    Libertarianism Japan Project 「無数にある法律と規制は牛の毛のようであるが、それは個人にとって邪悪な抑圧者であり、獰猛な虎よりも恐ろしいものである」 あまりつまらない議論に関わりたくはないのだが、ことリバタリアニズムの話題に関する限り、LJPの一員として最低限の義務は果たしたいと思う所存である。 池田信夫 blog:リバタリアンとしてのマルクス 自称「サイバーリバタリアン」によれば、 マルクスは「平等の権利」や「公正な分配」などの言葉を「時代遅れの決まり文句のがらくた」と決めつけ、政府が所得再分配に介入すべきだとする社会民主党の綱領を「生産様式を変えないでその結果だけを変えようとするごまかし」と激しく批判した。これはリバタリアン対コミュニタリアンの図式でいえば、ノージックよりも右(左?)のリバタリアンであり、アナーキズムに近い。 ということで、マルクスはリバタリ

    池田信夫氏の「びっくりするほどユートピア」 : Libertarianism Japan Project
  • リバタリアンとしてのマルクス : 池田信夫 blog

    2010年06月26日20:59 カテゴリ経済 リバタリアンとしてのマルクス 菅首相の「第三の道」や神野直彦氏の「強い社会保障」に共通にみられるのは、マルクス主義の影響である。浜田宏一氏のにも「日主義論争」が出てきて驚くが、彼らの世代まではマルクス主義の影響は圧倒的で、団塊世代ではマルクスと心中して人生を棒に振った人がたくさんいた。彼らに共通しているのは、資主義が必然的に分配の不平等を生み出すので、それを政府が是正しなければならないという平等主義だ。 しかし実は、マルクス自身は「分配の平等」を主張したことは一度もない。それどころか、彼は『ゴータ綱領批判』でこう主張しているのだ:権利とは、その性上、同じ基準を適用するということにおいてのみ成り立ちうる。しかし不平等な諸個人は、同じ基準によって測定できるが、それはただ彼らを同じ視点のもとにおき、ある特定の側面からだけとらえる限りでの

    リバタリアンとしてのマルクス : 池田信夫 blog
  • 平成の名著ベスト10

    平成もあと1週間で終わりなので、この30年に私が書評したのベスト10を選んでみた。 タレブ『ブラック・スワン』 ウィルソン『人類はどこから来て、どこへ行くのか』 フクヤマ『政治の起源』 ネグリ&ハート『<帝国>』 ノース&ウォリス&ワインガスト『暴力と社会秩序』 篠田英朗『集団的自衛権の思想史』 ポメランツ『グローバル経済の誕生』 白川方明『中央銀行』 デリダ『マルクスの亡霊たち』 ミルグロム&ロバーツ『組織の経済学』 平成の始まったころ社会主義が崩壊し、冷戦が終わった。そのとき自由と民主主が勝利したという「歴史の終わり」を宣告したフクヤマが、その後の世界を見て考えを改めたのが3である。その続編『政治の衰退』ではデモクラシーの未来について暗い見通しが立てられているが、2010年代に世界各国で勃興したポピュリズムはそれを例証した。 同じころ日不動産バブルが崩壊し、世界のスーパースターだ

    平成の名著ベスト10