漁業者の減少が止まらない。農林水産省が28日発表した「平成29年漁業就業動向調査」によると、2017年11月1日時点の漁業就業者数は前年同期比4%減の15万3490人。統計が始まった56年前の70万人から減少が続く。なぜ減少に歯止めがかからないのか。 同省は漁業者の高齢化が進み、廃業したり、船乗りから陸上作業員へ移行したりしているためと説明する。漁業者に占める65歳以上の割合は増加傾向にあり、17年は38%だった。 漁業就業者の減少幅は07年比25%減、1997年比45%減、87年比63%減、77年比67%減、67年比74%減。特に、直近20年間は10年で3割ずつ就業者が減っており、減少幅が大きい。若い漁業者の比率が増えれば将来、漁業者数の減少に歯止めがかかる可能性は高まる。ただ、17年はどの年齢層でも漁業就業者数が前年を割った。