大阪地検特捜部が押収したフロッピーディスク(FD)のデータ改ざん容疑事件で、同じFDの別の文書ファイルの日時データにも書き換えの痕跡があることが朝日新聞の取材でわかった。このファイルと特捜部主任検事の前田恒彦容疑者(43)の逮捕容疑となったファイルのデータは同じ日に操作されたとみられ、作成日時が書き換え前と比べて「1秒」ずれていた。前田検事が何らかの理由でこのファイルにも関心を示し、専用ソフトを使って書き換えようとした疑いが出てきた。 最高検によると、前田検事は昨年7月中旬、厚生労働省元係長の上村(かみむら)勉被告(41)=公判中=のFDに保存された偽証明書の文書ファイル「コピー〜通知案」の最終更新日時を、「2004年6月1日未明」から「04年6月8日」に改ざんしたとして逮捕された。上村被告は捜査段階で、同省元局長の村木厚子氏(54)=無罪確定=から「6月上旬」に証明書発行を指示されたと