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ブックマーク / www.ringolab.com (20)

  • ニセモノ食品の正体 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ニセモノ品の正体 これは衝撃だ。 「ほとんどの人は、自分が普段べている品の「正体」を知らない。朝べるうめぼしが、梅エキスを搾り取られた出がらしに、添加物で味を調えた廃棄寸前の梅で出来ていることを。 スーパーに並ぶサイコロステーキが、クズ肉を破砕し添加物の力で油と一緒に融合したものであることを。 ファストフードのシェイクが牛乳や卵や生クリームではなく、水とガムシロップとサラダ油で出来ていることを。」 脂と軟化剤を注入した格安価格の人工霜降り肉、クズ肉を添加物で再結合したサイコロステーキ、大量の脂と調味料を注入したホッケなど、格安居酒屋、ファミリーレストラン、ファストフードで出回っている妙に安い肉や魚はほとんど"ニセモノ"なのだ。 個人的に長年の疑問が氷解したのは、 1 格安店の高級霜降りカルビやサイコロステーキは脂を注射して作っている 2 身が異常に細い定型エビフライは小さいエ

  • iPhoneでKindle 電子書籍ビューアーアプリ - 情報考学 Passion For The Future

    iPhoneKindle 電子書籍ビューアーアプリ 先日日でもKindleが発売になった。私はPaperwhite3Gモデルを予約した。 電子書籍端末としての日語版Kindleが世に出るのは11月以降だが、電子書籍販売のKindleストアが一足先にオープンした。Kindleの書籍はKindle端末以外でも、iPhoneiPadAndoroidで利用できる。一足先にコンテンツを利用してみた。 標準辞書(初回無料ダウンロード)やGoogleWikipediaを使って言葉の意味を調べることができる。この標準辞書は大辞泉らしいが無料なのに詳しくて高評価。 KindleではPDFやワード、HTML、テキストなどを表示させることもできる。専用メールアドレスに添付ファイルでメールを送るだけだ。パーソナル・ドキュメントで変換・転送できるドキュメントは以下のファイル形式。 Microsoft W

  • 放射能で首都圏消滅―誰も知らない震災対策 - 情報考学 Passion For The Future

    ・放射能で首都圏消滅―誰も知らない震災対策 週刊誌みたいな扇情的タイトルだが、現在の福島第一の話ではなくて、出版は2006年で浜岡原発の話。まさかの緊急重版。 今後30年間の東海地震(M8クラス)の発生確率は87%(2006年算定)。静岡県御前崎市に建つ浜岡原発(活断層の真上)が、地震の影響でメルトダウンする危険性は非常に高いとし、その場合、200キロの距離にある首都圏が高濃度の放射能によって致命的に汚染されるだろうと、このは警告する。浜岡原発の建設設計に関わった人物による耐震数値捏造や構造欠陥を指摘する内部告発も収録されている。 福島第一原発では、原子炉自体はまだ爆発しておらず、低レベルの放射能の拡散にとどまっているが、もしも緊急停止が働かずにメルトダウンを起こして爆発した場合には、極めて深刻な事態が予想されるようだ。京大・原子炉研究所の助手によるシミュレーションでその規模が示されてい

    octavarium
    octavarium 2011/04/05
    浜岡にはチェルノブイリの1000倍の放射能があるから、万が一には「首都圏消滅」ということになる。
  • 天才が語る サヴァン、アスペルガー、共感覚の世界 - 情報考学 Passion For The Future

    ・天才が語る サヴァン、アスペルガー、共感覚の世界 自閉症でサヴァン症候群で共感覚者で、円周率22500桁を暗唱し、10ヵ国語を話す天才・ダニエル・タメットが語る脳の働きと可能性についてのエッセイ集。前作『ぼくには数字が風景に見える』は世界的ベストセラーになった。 最新の脳科学の実験の紹介や、自身の特異な脳の体験に基づく仮説の提示、人間の知性の構造特性の考察、記憶力や創造性の向上に向けたアドバイスなど、博覧強記の天才ならではの幅広い内容になっている。 ベテランの俳優が長い台詞を正確に覚えるコツの話が面白い。彼らは長文を機械的に覚えるのではなく、なぜ登場人物がそれを言うのか、という文脈を理解することで、記憶の「精緻な符号化」を行っているのだという。 「「肉体と精神と感情のすべてのチャンネルを使って、実際にいる相手や、想像上の人物に向かって台詞の意味を伝えるようにしなさい」と指示された学生は、

    octavarium
    octavarium 2011/02/21
    多くの円周率暗唱者は語呂合わせを記憶に利用するが、数字がカタチとして認識できる彼の場合は、数字や数列を三次元の形状に結びつける。そのイメージを再現することで、円周率を再現できる。
  • ヒトはどうして死ぬのか―死の遺伝子の謎 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ヒトはどうして死ぬのか―死の遺伝子の謎 「地球上に生命が誕生してから約20億年間、生物は死ななかった。ひたすら分裂し、増殖していたからだ。ではなぜ、いつから進化した生物は死ぬようになったのか?」。 高等生物は放っておくと寿命がきて自ら死んでしまう。遺伝子にプログラムされた細胞の死=「アポトーシス」の視点から、ヒトの死を考える。新書で一般向け読み物だが、科学から倫理・哲学的意味にまで踏み込む深い内容。 「細胞は、内外から得たさまざまな情報─周囲からの「あなたはもう不要ですよ」というシグナルや、「自分は異常をきたして有害な細胞になっている」というシグナル─を、総合的に判断して"自死装置"を発動するのです。」 ヒトの手も指の間の細胞がアポトーシスで死んでいくことで形成される。カエルやチョウぼ変態も不要になった細胞が死んでいくことで実現されている。「細胞を大めにつくって、不要な部分をアポトーシス

    octavarium
    octavarium 2010/08/18
    著者は、このアポトーシスは有性生殖と深い関係があると考えている。単細胞生物時代は単純な自己複製だから死はなかった。進化史上は性とともに死が現れた。エロスと表裏一体のタナトス。
  • 新聞消滅大国アメリカ - 情報考学 Passion For The Future

    ・新聞消滅大国アメリカ アメリカの新聞の凋落ぶりは日の比ではないということがよくわかるだ。 NYタイムズは3年間で社員の3分の1をリストラ、サンフランシスコ・クロニクルも社員の半数を解雇、シカゴトリビューンは破産、ワシントン・ポストは全支局を閉鎖...。2009年だけでアメリカの日刊紙は50紙が廃刊してしまったそうだ。紙では採算があわないのでインターネット版での発行へ移行する新聞社が多いが、有料化はうまくいっておらず、従来の高コスト体質では新興ネットメディアにかなわない。未来は相当に厳しいようだ。 米国ではまず中小の地方紙が次々に廃刊に追い込まれている。地域の住民たちは地元の情報が入ってこなくなってしまったと嘆いている。新聞を補完するといわれるブログやツイッター、新興ニュースサイトでは注目が集まらない場所の情報は出てこなくなる。地方行政への影響も懸念されている。 米国の新聞業界事情、収

    octavarium
    octavarium 2010/08/18
    先進国では消滅していく紙の新聞だがブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカなどでは発行部数が増えている。インド、中国では発行部数が1億部超。実はグローバルではむしろ新聞発行って増えていくのではないか
  • 孤独の科学---人はなぜ寂しくなるのか - 情報考学 Passion For The Future

    ・孤独の科学---人はなぜ寂しくなるのか 人間の社会的つながりと孤独感に関する、社会学、心理学、医学、脳科学、経済学などのアプローチによる多面的な研究。 「1985年、アメリカ人の代表的サンプルに「心を許せる親友は何人いますか」と尋ねたとき、いちばん多い答えは3人だった。2004年、再び同じ質問をしたとき、いちばん多い答え(全回答の25%)は、ゼロだった。21世紀のアメリカ人の4人に1人が、何でも包み隠さず話せる相手は一人もいないと答えたのだ。」 21世紀に増大する孤独感は、あらゆる不幸の源になるという事実を、多くの研究結果が示している。孤独感を感じている人は、病気になりやすい。集中力や判断力が損なわれる。老いが早まる。社会的な成功と遠ざかる。になりやすい。悪影響のリストは何十も続く。 他人から拒絶された時の脳の反応は、身体的な痛みを感じた時の脳の反応と部位を共有しており、脳にとって寂し

    octavarium
    octavarium 2010/05/12
    他人から拒絶された時の脳の反応は、身体的な痛みを感じた時の脳の反応と部位を共有しており、脳にとって寂しさは痛みなのだそうだ。
  • インターネットはいかに知の秩序を変えるか? - デジタルの無秩序がもつ力 - 情報考学 Passion For The Future

    ・インターネットはいかに知の秩序を変えるか? - デジタルの無秩序がもつ力 素晴らしい内容。ネットの知の構造化を考えたい人に、おすすめ。 整理の第一段階 物質それ自体の整理 整理の第二段階 物理的な対象(カード式索引等)で整理する 整理の第三段階 デジタルでの整理 という段階が定義されていて、その第三段階の原則は、 ・フィルターは入り口ではなく出口で ・葉っぱは出来るだけたくさんの枝にぶら下げよ ・すべてはメタデータであり、すべてはラベルをつけられる ・管理をあきらめよ というもの。 伝統的な図書館分類による秩序だった整理ではなくて、YoutubeやFlickrのタグ整理あるいはWikipediaのようなフォークソノミー的アプローチの方が、ネット時代には有効であるという。 コミュニティによる知識創造と構造化がテーマだ。従来型のナレッジマネジメントシステム(KMシステム)についてはこう書いて

    octavarium
    octavarium 2010/05/09
    単一の何かであることをみつけようとするのではなく「のようなもの」「の種類のもの」「七十三%のもの」を知ること=複雑さの中で泳ぐこと、意味を最終的に確定させないでいること、が無秩序から意味を取りだす秘訣
  • 日本はなぜ貧しい人が多いのか 「意外な事実」の経済学 - 情報考学 Passion For The Future

    ・日はなぜ貧しい人が多いのか 「意外な事実」の経済学 これは、日はなぜ貧しい人が多いのか?を語るではない。多くの人がとらわれている思い込みを、事実によってそうではないとただすである。「はじめに」にこのの要旨は圧縮されている。 「少年犯罪は増加している、若者は刹那的で貯蓄もしなくなってきている、若者の失業は自分探し志向の強い若者の問題である、日教組の強いところは学力が低い、グローバリゼーションが格差を生んでいる、日は平等な国である、人口が減少したら日は貧しくなる、昔の人は高齢の親の面倒をきちんと見ていた、高齢化で医療費は増える、中国のシステムが優れているから高成長ができる、中国はすぐに日に追いつく、円は安すぎる、経常収支黒字を溜め込めば損をする、国際競争力は豊かな日のために必須のものである、07年まで企業は経営効率化に成功したから利潤を上げていた、90年代の停滞は日が構造

  • 終わりと始まり - 情報考学 Passion For The Future

    ・終わりと始まり 1996年にノーベル文学賞を受賞したポーランドの詩人ヴィスワヴァ・シンボルスカの詩集。ノーベル文学賞記念講演「この驚くべき世界で」が収録されている。日では知名度が低いが、東欧やロシアでは詩という文学ジャンルが社会的にも力を持っているそうである。 外国の詩をどこまで翻訳で理解できるのか?と思う部分もあるのだが、シンボルスカの詩はどれも普遍的なテーマを、日常の言葉を使って表現するスタイルなので、比較的理解しやすいように思えた。 たとえば詩についてこんな風に明解なことばで詩っている。 『詩の好きな人もいる』 「 そういう人もいる つまり、みんなではない みんなの中の大多数ではなく、むしろ少数派 むりやりそれを押しつける学校や それを書くご当人は勘定に入れなければ そういう人はたぶん、千人に二人くらい <中略>  」 記念講演のなかでシンボルスカは「インスピレーションの訪れを感

  • ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所 - 情報考学 Passion For The Future

    ・ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所 ・毎朝登校する生徒は33人中5人 ・1から100まで数えられない生徒がいる ・九九が完全にできるのは160人中20人 ・入学者の半数が中退する ・高校を中退する生徒の半数は1年生 ・やめさせようとする教師たちの存在 などいわゆる底辺校の実態と増加する高校中退者のドキュメンタリ。 現代の高校中退は個人の問題ではなく社会の深刻な病理のようだ。 高校中退の背景には家庭の貧困があり、不安定な生活や余裕がない家庭環境が、生徒の低学力、不登校を引き起こし、中退へとつながっている。学習意欲と貧困の間にも密接な関連が見出されている。エリート校と底辺校の格差は増大傾向にある。 高卒以上が圧倒的マジョリティを占める日社会において高校を出ていないことは極めて不利にはたらく。実際、不況の中で高校中退者の就職は困難を極めている。調べてみると生徒の父母もまた中退者で

  • 「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム - 情報考学 Passion For The Future

    ・「戦争」の心理学 人間における戦闘のメカニズム 戦闘という極限状態における人間の心理と生理メカニズムを「戦争における「人殺し」の心理学」の著者で元米国陸軍士官学校教授のデーヴ・グロスマンが語る「戦士学」。前作に匹敵する中身の濃さとボリューム。 現実の戦闘はドラマのようにかっこよくはいかないものらしい。たとえば第二次世界大戦時の米兵の四分の一が尿失禁の経験があると認め、八分の一は大失禁したと認めている。激戦を経験した兵士の半分が尿を漏らし、四分の一が大便を漏らしたと認めている。9.11テロにおいても生存者の大半が大小失禁をしていた。 戦闘は人間の心身を追い詰める。兵士の心拍数が175回/分を超える「黒の状態」になると、肉体的精神的に緊急時の身体反応モードに移行する。身体が自動操縦モードになって反射的に撃ってしまうことがある。トンネル視野になって視野が狭くなり、選択的聴覚抑制が起きて銃はポン

  • はじめて講師を頼まれたら読む本 - 情報考学 Passion For The Future

    ・はじめて講師を頼まれたら読む 元吉興業プロデューサー。年商1億円、年間300回以上の講演をする人気女性講師の「話し方のコツ」。そんな数字が示されているとつい計算してしまうのだが、基は90分50万円で講演を引き受けているそうだ。 「わたしは、五分のネタを180以上持っています。180くらいのネタのストックがあると、その日のお客さんの状況や年齢層などによって、話しをアドリブで組み替えることもできます。」 60分話すのではなく「5分ネタを12話す」と考えて5分ネタを徹底的に磨きあげろというのが著者の方法論である。特に磨くのは「ツカミ」である。これは3分である。漫才師が最初の3分で笑わせられなかったら放送されることはないのだから、と元吉興業らしいノウハウを話す。 「「ツカミ」のネタは、必ず台を書いてください。文字にして、推敲してください。アドリブに任せるのはあまりにも危険です。そ

  • さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす - 情報考学 Passion For The Future

    ・さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす 先日の忘年会議2009のゲストとして勝間和代さんと広瀬香美さんにトークセッションをしていただきました。高速回転の勝間さんと天然系の広瀬さんによるアドリブセッションはスピード感とユーモア、そしてしっかり情報量もいっぱいで、参加者一同引き込まれました。天性の才能とはこういうものか、と感じました。 勝間さんがメディアでおすすめされていた書籍にこの「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす 」があります。このは、他人が真似することができない才能を見つけるための強力なツールです。 私はとても感動して(現実の会話で使う持ちネタとして、これまでブログに書いてこなかったのですが)、今年10冊以上も周囲の人にクチコミで買わせまくりました。そして試した人たちが、皆さん納得し高く評価していました。 は読まなく

  • 2008年度 年間オススメ書籍ランキング ノンフィクション部門 - 情報考学 Passion For The Future

    注意。 このランキングは1年遅れの2008年度のランキングです。私が昨年2008年中に読んで面白かったです。毎年、フィクション部門とノンフィクション部門で、オススメ書籍を発表してきましたが、2008年度はフィクション美門だけ発表してノンフィクション部門の発表を忘れていたことに、この年末になって気がつきました。 2008年度 年間オススメ書籍ランキング フィクション部門 http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/01/2008-3.html これと対になります。 そういうわけで周回遅れの2008年度 年間オススメ書籍ランキング ノンフィクション部門です。この年度は私の読書傾向がはっきりしていて新刊よりも既刊・古典ばかりが並ぶ結果になりました。 2009年度版は年始に発表予定。 ■1位 シッダールタ http://www.ringolab.com/not

  • ぼくには数字が風景に見える - 情報考学 Passion For The Future

    ・ぼくには数字が風景に見える 円周率22500桁を暗唱し、10ヶ国語を話す天才で、サヴァン症候群でアスペルガー症候群で共感覚者でもある著者が書いた半生記。これらの病は稀に天才的能力を持つ者を誕生させるが、自閉症やその他の精神障害を併発することが多いため、こうしたを書ける人が出てくることは稀である。 まさに天才の頭の中がのぞける貴重な内容。 「ぼくが生まれたのは1979年の1月31日、水曜日。水曜日だとわかるのは、ぼくの頭のなかではその日が青い色をしているからだ。水曜日は、数字の9や諍いの声と同じようにいつも青い色をしている。ぼくは自分の誕生日が気に入っている。誕生日の含まれている数字を思い浮かべると、浜辺の小石そっくりの滑らかで丸い形があらわれる。滑らかで丸いのは、その数字が素数だから。31,19,197,79,1979はすべて、1とその数字でしか割ることができない。9973までの素数は

    octavarium
    octavarium 2009/11/04
    脳関連の本リスト
  • 忘れられない脳 記憶の檻に閉じ込められた私 - 情報考学 Passion For The Future

    ・忘れられない脳 記憶の檻に閉じ込められた私 世界でも稀なハイパーサイメスティック・シンドローム(超記憶症候群)第1号認定患者の自伝。この症候群の患者は物事をすべて覚えていて、忘れることができない。著者の場合は8歳からの人生のすべての出来事を鮮明に記憶している。どんなことでも優劣をつけずにすべて保存しており、いつでも細部まで正確に呼び出すことができる。 想起は何かのきっかけで人の意図しないときに始まることもあり、脳内の映像再生が止まらなくなるそうだ。その時、記憶に付随して当時の喜怒哀楽も追体験するため、心休まることがなく苦しい人生を過ごしてきた。自らを記憶の囚人と呼んでいる。悲しい思い出が芋づる式にでてきて止まらないのだ。またその記憶力は勉強の暗記ではまったく働かない。学校の成績に記憶能力は反映されなかったこともあって、大人になってから異常な能力が発見された。 彼女の記憶で実に不思議なの

    octavarium
    octavarium 2009/11/04
    世界でも稀なハイパーサイメスティック・シンドローム(超記憶症候群)第1号認定患者の自伝。この症候群の患者は物事をすべて覚えていて、忘れることができない。
  • 理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 - 情報考学 Passion For The Future

    ・理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 ゲーデルの不完全性定理、ハイゼンベルクの不確定性原理、アロウの不可能性定理。それぞれを数学と論理学の限界、科学の限界、民主主義の限界と言いかえることもできる。3つの限界から、人間は何をどこまで、どのようにして知ることができるかを、仮想的なシンポジウム形式で議論する。 仮想的な登場人物は"司会者"と数十名。"大学生""会社員""哲学者""数学者""情報科学者""科学史家""論理学者""方法論的虚無主義者"など、それぞれの立場から、限界に対する意見が表明される。専門的な話も、大学生や会社員がわかるように、司会者が誘導する。 ノーベル経済学者のアマルティア・センは、理性の限界を認識せず、既存の合理性ばかりを追う人を「合理的な愚か者」と呼んだそうだが、ほとんどの現代人は愚か者に該当してしまうだろう。なぜ知ろうとしないかと言えば、知っても知的好奇心を満た

  • Passion For The Future: 感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ

    感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ スポンサード リンク ・感じる脳 情動と感情の脳科学 よみがえるスピノザ 脳科学と哲学の融合。 悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなる。楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しくなる。恐怖は身体がこわばるから心が怖いと感じること。心の動きを感情、身体の動きを情動と定義したとき「感情の前に情動がある」とダマシオはいう。 情動と感情の関係は、一般的には逆のように考えられている。内面的な動きが原因となって、外面の動きがあると私たちは考えがちである。だが、進化的には情動が先行して存在し、感情は後からできたものであることは疑いない。人間以外の動物には複雑な感情がないからだ。神経科学や心理学の実験でも、身体の反応(反射)が、意識される感情よりも時間的に早く出てくることがわかっている。 いま身体がどのような状態にあるかを知覚することが感情の主な内容な

    octavarium
    octavarium 2009/09/16
    有名な脳科学者が書いたこの本、前半は脳科学の研究で、次第にスピノザ哲学と融合し、最後は完全に哲学で終わるという構成になっている。ふたつの世界の架け橋
  • 日本の神々 - 情報考学 Passion For The Future

    ・日の神々 日のカミの原型とは何かの源流をたどる。日には弥生時代から8世紀の古事記・日書紀成立までの1200年以上のアンドキュメンテッドな豊穣な歴史がある。それが記紀成立時に国策イデオロギーによって大きく変容した。さらに後代の神社神道、国家神道によって改変される過程で古来の要素はどんどんそぎ落とされていった。著者はその歴史の流れを逆流すべく、奄美・沖縄の古い神話からアイヌの神の世界まで、記紀以前の日の神々の姿に関する手がかりを収集して、日の神の原型を追究する。 「日の神の源流をたどってみると、西洋の神にみるような、意志をもち人格をそなえた存在からはなはだ遠いものをカミと呼んでいるいことを知る。居宣長は「可畏きもの」をカミと言った(「古事記伝」)。」 「原初的なカミは非人格的、非意志的であってむしろタマと呼ぶにふさわしいものであった。「霊魂そのものにはそれ程はっきりと思慮記憶

    octavarium
    octavarium 2009/09/09
    本の原初的神観念について、地域的にも時代的にも幅広い史料に基づいて、とても説得力のある論理が展開されている。国つ神の正体や民間信仰の原型について興味のある人に強くおすすめの一冊。
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