漫画「ときめきトゥナイト」や「ちびまる子ちゃん」を連載し、1990年代には発行部数250万部を誇った少女向け漫画月刊誌「りぼん」(集英社)が今月、創刊60周年を迎えた。作品とともに少女らの心をつかんだのは、工夫をこらした付録だ。愛らしい品々からは、少女たちの心の変遷が浮かび上がる。 最新の9月号まで721号が発行されたりぼん。その付録約3700点を紹介する「りぼんの付録全部カタログ」(集英社)が7月末に発売された。著者はフリー編集者の烏兎沼(うとぬま)佳代さん(54)。物心ついた頃から読者で、毎月の付録に夢中になった。「もったいなくて使えませんでした」 55年に創刊されたりぼんは、前年に創刊された「なかよし」(講談社)と二大少女漫画誌とされ、競争の目玉になったのが付録だった。 創刊当初は、本誌は活字の読み物が中心で、付録の別冊が漫画。題材も「イソップ」などの童話が中心だった。「漫画が悪書と