「いわし博士」とは、水産大学の名誉教授とかではなくて、新小岩にあるいわし料理専門店の名前である。 駅から少し離れたところにあるその店は、あきらかにうまそうな店特融のオーラを出しているのだが、その店名、店構えから、最初入店するのに躊躇していた。しかし入ってみるとやはりいい店で、それ以来、年に数回通っている。 通っているといっても、店の人と余計な話をするわけでもなく、静かにいわしを食べるだけだったのだが、「いわし博士」という店名の由来がどうしても気になる。そこで取材にかっこつけて、店主にインタビューしてみることにした。 (玉置 豊) いわし博士という名前の由来 インタビューということで、聞きたいことはいろいろあるのだが、とりあえずはやっぱり「いわし博士」という名前の由来からだろう。 注文した料理を作っている店主に伺うと、「あんまり深い意味はないんだけど、人よりちょっといわしを研究しているからか
スーパーでブロッコリーを買うと、数枚の葉っぱが付いている事がある。 今までは捨てていたが、あるとき一緒に炒めて食べてみたらとても美味しかった。 どうにかして、ブロッコリーの葉っぱだけを大量に食べることはできないだろうか。 (ほそいあや) 葉の味 葉っぱの味は一言でいうと「濃い」だった。メインの部分よりも、栄養というかミネラルの味。カリウムなどが多く含まれている気がする。適当だけど。 今までこんな美味しいものを捨てていたなんて残念きわまりない。 この部分、少ないだけに何か高級食材のように思えてきた。実際は絶対そんなはずないけれど。 もっと沢山食べたい。頬ばるくらいに食べたい。口の中を葉っぱでぎゅうぎゅうにして感動のあまり嗚咽したい。 しかしネットで調べても葉っぱだけ販売している業者は見つからなかった。夢は叶わないのか。 救世主あらわる 一株にせいぜい2~3枚なのでどうやって集めるか?という課
「まあ、そう言うだろうな…」とは思っていた。 ・伊達巻き!(安藤、橋田) ・全国流通しない理由がわかる感じ(工藤) ・「豆腐カステラ!」と思った(林) ・おかずにもならないし、おやつにするには豆腐感がじゃま(吉成) 秋田の皆さんはどうか怒らないでいただきたいし、こんなことでいちいち怒るほど気の短い県民性でもないと思うのだが、これが豆腐カステラを初めて食べた皆さんの感想である。他にも「うーん、これは…」や「どう言えばいいのか…」といった発言があったことも、ついでに記しておこう。 顔で笑って心で泣いて。…さて、どうしてくれようか。 (高瀬 克子) こういう物があるのです いきなり他県の方を置いてきぼりにする書き出しで申し訳なかったが、秋田には「豆腐カステラ」という食べ物がある。そりゃもう昔っからある。江戸時代の終わり頃には存在したというから歴史は古い。 秋田出身の私には馴染みの食べ物だった。頻
ドリーム・カム・トゥルー。 夢って、叶うこともあるんですね。知らなかったよ――。 先日、パソコンに向かって、暗い気持ちで作業していた時のこと。 何も考えずに、何故か「かにまつり」と検索してしまっていた。ほぼ無意識で。 そこでヒットしたのが「輪島かにまつり」。 石川県能登半島、輪島のズワイガニ「加能ガニ」の、地元のお祭りだ。 会場は海っぺり、そこで活きたカニを茹でて、安く提供、みんなでむしゃぶり食うのだという。 いわゆる「浜茹で」というやつだ。 そういえば、昔から、 かにまつりに行くのが夢だった。 夢だったんだ。 ……調整して、行けるようになった時には、ドキドキバクバクしてしまった。 こんな幸福が、私の身に起きていいのだろうか。 どちらかといえば不幸体質なので、楽しいことや嬉しいことに慣れていないのだ。 しかし。 金沢に到着し、市場でカニを見かけた時点で、すべての迷いがふっとんだ。 かーに!
東京から遙か500キロの西方、岡山県備前市は日生(ひなせ)というカキの名産地に、「カキお好み焼き」という食べ物があるという。 このカキお好み焼きという料理、ホームページで確認する限り、名前そのままで、要するにカキを具に使ったお好み焼きなのだが、入っているカキの量が尋常ではないらしいのだ。 岡山県がどこにあるのかもよくわかっていなかったのだが、このホームページを読み進めていくうちに、僕はカキお好み焼き、略してカキオコに対して、恋に似た感情を持つようになった。 カキオコが食べられるのはカキの捕れる3月末頃まで。カキなのに冬季限定。 後悔なんてしたくない。僕は日生へ向かうべく、新幹線に乗り込んだ。 (text by 玉置 豊) カキオコ食べに日生へ向かう カキオコを食べるために乗った新幹線のぞみ。しかもお好み焼き屋が混んでいるとイヤだからという理由で平日。 車中、今回の事の発端であるカキオコホー
会話で盛り上がるのは辛かった話ではないかと思う。 辛かったことをなるべく感情を込めずに淡々と記すと、どこか影のある思慮深い人物のように見えてくるのだ。 辛かった、と過去形で言える時点でいまはそんなに辛くないわけで、だから聞いていてもそれほど暗い気持ちにはならない(そうでない場合もあります)。 インタビュー形式で辛い話ができるジェネレーターを作りましたので、みんなで暗い話をしようぜ! イエー! (林 雄司)
いったい何なんだ、コレ…? 先日、札幌に行った時のこと。デパートの地下街で、長い行列に遭遇した。 先頭のほうの張り紙を見ると、「花畑牧場」という文字が。 ああ! あの! 今、大ブームになってる「花畑牧場の生キャラメル」! 要冷蔵で、やわらかい、ふわーっと口で溶けるという、あのキャラメル! 実家の母が、 「ものすごくものすごく美味しそうで、テレビ通販で限定販売してたから電話したんだけど、あっというまに完売しちゃって、買えなかったのよ…」 と、しょんぼり言ってたアレ! 「最後尾です」と書いてある札を持った警備員さんに「まだ並んでも大丈夫ですか?」ときいたら「大丈夫です」と言うので、並んでみた。 普段、行列には並ばないほうなのだけれど、これで親孝行出来たら安いし、と。 (text by 大塚 幸代) ボーっと立ってる間に、前後左右の人々のおしゃべりから、情報が聞こえて来た。 「ここ(札幌大丸の花
秋田県中仙町で第二十一回ジャンボうさぎフェスティバルが行なわれた。文字どおりジャンボなうさぎのお祭りだ。 メインとして大きさを競うコンテストがあるのだが、全体はジャンボなうさぎというものを見て、触れ、食べるイベントだ。 食べちゃだめよ、と思う方もいらっしゃるかもしれないが、食べる。「牛や豚などの経済動物と同じく」と中仙町のwebサイト(こちら)にあったが、そういうものとして大切にされてるのだ。 かわいいうさぎがいっぱい出てくるんでしょ?と思う方もいらっしゃるだろうし、そりゃかわいいのだけど、今日はジャンボなのでちょっとちがうかもしれない。 (大北 栄人) 秋田県中仙町はジャンボうさぎの町 そもそもなぜジャンボなのか?というと、100年くらい前にここ秋田県仙北地域には食用や毛皮利用のためうさぎを大型に改良した人がいたらしい。当時は食用としていたけれど数も少なくなってきたので今はペットとして飼
1ヶ月前に書いたナマコの記事で書きましたが、実家の干物屋(松本商店)が父の死去を機に廃業することになりました。でも折角美味しい干物が作れるのにもったいない。だけど店は続けられない。 そこで、干物作りのレシピを公開しようと思います。 四代、120年続いた干物屋のレシピ。営業上の秘密も含めて洗いざらい書いちゃいます。みんな、これを読んだら干物は買わずに自分で作ったら良いと思うよ。自分で食べる分を作るくらいなら簡単だから。 (text by 松本 圭司) ■実家に帰ったついでに干物作りを習った 今回干物作りを教えてくるのは、母。松本商店のしょこたん。写真を撮りながら、 「この写真、インターネットに載せても良い?」 と聞いたら、 「絶対ダメ」 と言われたので後ろ姿で失礼します。 母は元々東京でOLさんをやったり病院の事務をやったりする普通の女性だった。話を聞くと結構ナウなヤングだったりして、若干驚
絶対うまい 「~の旅」と銘打ったが、実は当サイト6周年記念で「磯部温泉」を訪れた際、ついでに取材させてもらった。恐縮です。前日はJR信越本線の磯部駅近辺でコネタを集めまわり、翌日すぐ隣の安中駅に足を伸ばした。 自分は群馬出身、といってもこの地域は不案内に等しい。駅でタクシーを拾い、10分ほどで旧中仙道沿いの「板鼻館」に到着した。この、一見ふつうの食堂に、パンチの聞いたカツ丼があるという。 遅めの昼にお邪魔したら、おじさんが1人、2人、テレビのほうを向いて黙々と丼物を食べていた。私も頼むしかない。あれを目当てに来たのだ。 「タルタルカツ丼くださいー」 卵なしカツ丼再び 「タルタルソース+カツ丼」。ありそうでなかったこの組み合わせ。ミスマッチに聞こえるだろうか、それとも「そりゃやられた!」となるか。 ここで言って置きたいのは、このあたりのカツ丼は「卵でとじたカツ丼」ではなく、以前桐生のカツ丼記
以前「そうだ、肉を脂で煮ればいいんだ」という記事を書いたところ、読者の方から感想メールをたくさんいただいた。まったくもって嬉しく、ありがたい話である。 そしてなんと、その中の一通に油を専門に売ってらっしゃる方からのメールがあったもんだから、飛び上がらんばかりに驚いてしまった。 相手は油のプロフェッショナルだ。世界中の油を取り扱っているプロ中のプロが、ズブの素人が書いた「油っておいしい!」という記事を読んで、わざわざ感想メールをくださったのだ。正直「あわわ」と背筋が伸びる。 油専門店か…。そう呟いただけで、体中の筋肉が弛緩してしまうほどの魅力的な響きにどうしても勝てず、お店にお邪魔させていただきました。 (高瀬 克子) 興奮しすぎ 向かった先は、東京・浅草橋にある「金田油店」という油の専門店である。お店の営業時間は午後6時までだが、この日は特別に閉店直後に取材をさせていただくことになっていた
千葉県の流山市から野田市を経て、柏市を流れ江戸川と利根川を水路で結ぶ「利根運河」という運河がある。 明治23年に完成した全長8キロにもおよぶこの運河、「利根運河株式会社」という企業が作った、私設の運河なのだ。 現在は運河としての機能を有してはいないが、いまでもしっかりと水をたたえている。 利根運河はどんなところなのか、端からはしまで歩いてみた。 (工藤 考浩)
近所のフトン屋さんで、新しいシーツを買った。ワンタッチ方式、格安、780円。 いつもはチェックとか無地とか、無難なやつにしているのだが、選んでいる時、このバラ柄を眺めているうちに、頭の中で何か別のスイッチが入ってしまった。 「あれ……これって古くさいけど、お母さんが買ってきそうな柄だけど、良く見たら、すごく可愛くない?」 そんなふうに、思えてきたのだ。 (text by 大塚 幸代) 日本の生活に密着してる、おかん的なバラをたくさん見たい。 たぶん日本製、もしくは日本輸出用に描かれたバラたちを、じゃんじゃん見たい。見直したい。 そう考えたら、自然と巣鴨に足が向いていた。 ここはご存じ、おばあちゃんの原宿。「女子の諸先輩たち」の集う場所だ。 甘味屋(スウィーツ)、雑貨屋、下着屋。本当に内容的には、竹下通りに似ている…ような気がする。 甘いもの食べて、可愛いもの買いたい。女子の基本姿勢は幾つに
ぐねぐねした道が好きだ。 好きだ、って書くとなんだか心もとないので、『ぐねぐねした道っていいよね』って同意を求めたタイトルにしてみた。 『別に好きじゃないね』って感じの人もこの原稿を読み終わる頃にはぐねぐね道ってちょっといいよね、って思ってくれることを望んで、街に繰り出してみました。 (text by 梅田カズヒコ) うちの近所のぐねぐね道 僕の家から最寄り駅に向かう道はぐねぐねしている。 不動産会社の人に今の物件を紹介してもらったとき、迷わずここに住むことに決めた。部屋のスペックと家賃のバランスも気に入ったが、駅からの道がぐねぐねしていることも好感触だった。 これを読んでいる人がどうかは知らないが、僕にとって駅からの道がぐねぐねしていることが、物件を左右するぐらい重要なのだ。僕の熱意が分かっていただけたであろうか。 と、熱意をアピールしたのは良いが、なぜ好きなのかはよく分からない。 でも
実はマヨネーズがそれほど好きではない。 主な原材料は「卵、油、酢」なだけに、我ながら常々不思議に思っていた。(卵と油は大好物です) 酸っぱい物は果物でさえあまり口にしない私だ。となると、やはり酸味が余計なんだろうか。でも酸味ゼロのマヨネーズなんて売ってないし、それはもはやマヨネーズではないだろう。 じゃあどうするか。 はい。手作りすればいいんだと気が付きました。 (高瀬 克子) ほぼ油 いざマヨネーズを手作りするにあたり、ネットで分量などを調べてみて驚いた。卵黄1個、酢大さじ1に対し、使用する油の量は150ccだそうなのだ。ほぼカップ1杯である。 マヨネーズって、大部分が油なんですね。
ちょっといいですか?いま、新宿駅にいるんですけど。 こっちがルミネですよね?で、こっちがミロード。 え、逆ですか?こっちがルミネでこっちがミロード!?ミロードでルミネ、ルミネでミロード? もぉー、ややこしやー。 (萩原 雅紀) 皆さんは分かりますか? 個人的な話で恐縮ですが、僕は生まれてからずっと東京で暮らしてきて、新宿駅も学生時代から社会人になった今でもよく利用しています。 その新宿駅には駅ビルとか地下街とか、たくさんのショッピングモールがあって、それぞれに名前がついているのですが、僕は未だにどこがどれだかぜんぜん分からないんです。 特に「ルミネ1」「ルミネ2」「ルミネエスト」「ミロード」「マイシティ」「サブナード」あたりがごっちゃになってて、たとえば待ち合わせのときに「じゃあルミネ2の前でね」なんて言われたのに東口で降りてマイシティの前あたりをウロウロしている、なんてことがよくありまし
フランス料理の調理法の一つに“コンフィ”というものがある。「肉をその脂肪とともに長時間煮込み、そのまま漬け込んだ保存食」のことを言うらしい。 前から知識として知ってはいたが、フランス料理なんて滅多に食べに行かないし、行ったところでコンフィは頼んだことがない。なんでも、肉が非常に柔らかくなるという話だ。うーむ、食べたい。ものすごく食べたい。 でも、別にわざわざ店まで行かなくたって、自宅でも作れるんじゃないか? だって脂で煮ればいいだけの話なんでしょう? というわけで、コンフィなるものを作ってみることにした。果たしてちゃんと作れるんだろうか。 (高瀬 克子) まずは、豚バージョン いきなり肉をキロ単位で買ってしまったあたりに、私の意気込みを感じていただきたい。 なんたって肉も脂も大好物だ。どうして今までコンフィ作りに手を出さなかったんだろう? と我ながら不思議に思うくらい、ドンピシャな調理法じ
車でよく通る道の途中に、新しくコンビニができた。 って話は珍しくもなんともないが、これから今まさにオープンしようとする新規開店の瞬間を見たことがある人は意外と少ないんじゃないだろうか。 私も今回初めて見たのだが、土地柄(長崎)らしいところもあったりして、なかなか興味深いものがあったので、ここにレポートしたい。 (T・斎藤) 車で横を通るたびに、 「あんなところが更地になってる。」 「何か作り始めたな。」 「あの形はどうもコンビニっぽい。」 「あ!ファミマだ。」 「そろそろ開店しそう。」 などとつぶやきながら見守ること数日。 ついに上空にアドバルーンがひとつ上がり、新しいコンビニがオープンする日となった。開店は10時。 開店時間のちょっと前に行ってみると、既に駐車場は満杯になっていた。
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