ブックマーク / blog.tatsuru.com (6)

  • 電通は日本のメディアを支配しているのか? - 内田樹の研究室

    「電通は日のメディアを支配しているのか?」と題するフランスのネット記事を翻訳しておく。 記者はMathieu GAULÈNE。配信は5月13日。 プリントアウトしたらA48枚に及ぶ長い記事だった。手の空いているときにちょっとずつ訳したら、7000字になった。 電通は日のメディアを支配しているのか? Mathieu GAULÈNE • Publié le 13.05.2016 http://www.inaglobal.fr/television/article/le-publicitaire-dentsu-tire-t-il-les-ficelles-des-medias-japonais-9000 電通は世界第五位のコミュニケーショングループで、日の広告市場の過半を握っている。日のメディアの自由に、とりわけ原子力産業について語る場合のメディアの自由に、強い影響力を行使している。 参

  • 日本はこれからどこへ行くのか - 内田樹の研究室

    先日若い研究者たちと話したときに、自分の立ち位置はどこかということが話題になった。私は自分の立ち位置を「大風呂敷を広げること」だと思うと言った。「屋」、人はそれぞれ自分の得意なスタイルで研究すればよいのではないかと申し上げた。 私は若いときからいつも「ウチダの論文は、話は面白いが論証が雑だ」と批判され続けてきた。その通りなので反論したことがない。でも、「面白い話」を思いつくと、どうしても黙っていることができないのである。 助手の頃、フランスの文芸理論家モーリス・ブランショがナチ占領下のパリで出した『文学はいかにして可能か?』という文体論を「検閲を逃れるために暗号で書いた自らの30年代の政治活動に対する総括」だという仮説から逐語的に読み直すという大風呂敷論文を書いたことがあった。学界では「バカなことを言うな」と一笑に付されたが、その後ブランショ自身が「あれは暗号で書いた政治論文である」

  • 日本はアジアの次の独裁国家になるのか? - 内田樹の研究室

    Bloomberg Viewという海外メディアに安倍政権の改憲の企てがめざす方向についての興味深いコメントが載っていた。 書いたのはNoa Smithさん。ニューヨーク州立大学Stony Brook 校の准教授とある。 たぶんアメリカリベラル知識人の「最大公約数」的見解だろう。 こういう判断をする人たちがホワイトハウスに影響力を持つならば、安倍の暴走は「外圧」によって阻止される希望がある。 著者は野党が自民党の対抗勢力としてほとんど役に立たないことについては言及しているが、日のメディアの反権力的な機能については一語も費やしていない。 話題にするだけ「無駄」だということを知っているのだろう。 それにしても、天皇とホワイトハウスしか自民党の「革命」を止める実効的な勢力が存在しないというような時代を生きているうちに迎えることになるとは思ってもみなかった。 もとの記事はこちら。 http://

  • 人質殺害後、岐路に立つ日本 - 内田樹の研究室

    The Guardian 紙が2月1日に東京特派員発のKilling leave Japan's pursuit bigger foreign role at the crossroad (「死者が出たせいで、国際関係で目立とうと思っていた日の足が止まった」)という記事を掲載した。 現在の日政治状況について、日のどのメディアよりも冷静で、かつ情報量が多い。たった一人の特派員(取材対象から見て、たぶん日語ができない記者)の書く記事の方が、何十人何百人を動員して取材し、記事を書いているマスメディアより中身があるというのは、どういうことなのだろう・・・ 国際関係においてこれまで以上に目立つ活躍をしたいという日政府の決意は、イスラム国(ISIS)の活動家による市民二人の暴力的な死を迎えて、岐路に立っている。 日曜の朝、日は後藤健二の斬首という残酷なニュースで目覚めた。同国人湯川遙菜が

  • 週刊プレイボーイインタビュー記事 - 内田樹の研究室

    週刊プレイボーイから『街場の戦争論』についてのインタビューを受けた。 かなり長い行数を割いてくれたので、こちらに転載。 “”人襲撃でも以前取り上げた白井聡氏の『永続敗戦論』や赤坂真理氏の『愛と暴力の戦後とその後』、そして矢部宏治氏の『日はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』など、ここ最近、日の戦後史を再検証するが数多く出版され、大きな注目を集めている。 今回紹介する内田樹氏の最新刊『街場の戦争論』もまた、「日の戦後史」や日人の「戦争観」に、独自の角度から切り込んだ、話題の一冊だ。 現代フランス哲学の研究者でありながら武道家としての顔も持つ内田氏は、昨年末から今秋にかけて10冊以上という驚異的なペースで著書を刊行するが、なぜ今、「戦争論」をテーマに選んだのか? 神戸にある自宅兼道場「凱風館」で話を聞いた。 黙して語らぬ戦中派と断絶された歴史の罠 ――『街場の……』シリーズ

  • 共同通信のインタビュー - 内田樹の研究室

    共同通信のインタビューがあり、配信が始まった。地方紙が主なので、お読みになれない方もいると思うので、こちらに再録。選挙を前にして政治状況を俯瞰する「いつもの話」であるが、今回は「脱市場」という点にすこし軸足を置いて話している。 どぞ。 ―景気の足踏みを理由に消費税引き上げが先送りされた。 個人消費が冷え込んでいるが、その背後には「生活に必要なすべての財を、市場で商品として購入する」という私たちが知っている以外の経済活動、「非市場的交易」が広まりつつあるという事実がある。 メディアはほとんど報じないが、原発事故以降「帰農」が大きなムーブメントになっている。それと並行して生産者と消費者が市場を介さないで、「顔と顔」のネットワークの中で財やサービスを交易するという動きが広まっている。 貨幣を介さない経済活動が広まることを政府は嫌う。それは政府のコントロールを離れた経済活動であり、経済指標にも捕捉

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