【ソウル=黒田勝弘】「こんにちは、私は大統領です…」−。韓国の公務員たちは1日の昼下がり、李(イ)明博(ミョンバク)大統領から携帯電話を通じた直接の音声メッセージを受け取ってびっくりした。 内容は、今年半年が終わったところで公務員たちに感謝と慰労、激励のほか「今後、庶民生活安定のため全力を尽くしたい」として努力と協力を訴えたもの。教育公務員などを除く約50万人の国家公務員すべての携帯電話に送られた。歴代大統領では初めてのことで「IT(情報技術)王国」「ケイタイ天国」を誇る韓国らしいと話題になっている。 李大統領はやり手経営者出身で、ソウル市長時代は“ブルドーザー市長”といわれた。「オレについてこい」式の“仕事師タイプ”の指導者で、国民や部下との「意思疎通が不足している」との批判の声があり、支持率もいまいちだった。 李大統領は名前の「明博」のローマ字から「MB」と称されており、今回の携帯メッ