【北京=吉岡桂子】中国人民銀行(中央銀行)は30日、人民元の取引の目安として毎朝発表している基準値を、1ドル=6.6229元に設定した。11月12日の6.6239元をわずかに上回り、2005年7月の為替制度改革以降の最高値を更新した。 秋の一連の国際金融会議を終えて値下がり気味だった人民元が、来年1月19日の米中首脳会談を控えて再び、上昇に転じている。中国政府が金融危機で凍結していた人民元の変動を今年6月下旬に2年ぶりに再開して以降、ドルに対して約3%値上がりした。 人民元はG20や米中首脳会談が近づくと上昇する傾向にある。6月もトロントでの米中首脳会談とG20の数日前から上がり始めた。ソウルでのG20と米中首脳会談を控えた11月も値上がりが目立ち、G20最終日の12日、基準値は最高値を更新していた。今回も、胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席が国賓待遇で訪米する日程が公表された前日の12