【ジュネーブ=前川浩之】昨年11月のコートジボワール大統領選の結果を巡る政治危機で、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は25日、100万人の国内避難民が生まれる可能性があると発表した。選挙で敗北しながら大統領職に居座るバグボ氏側の軍が、市民に発砲しているとの情報もあり、国連は速やかな暴力の停止を訴えている。 UNHCRによると、最大都市アビジャンでは、バグボ氏に忠誠を誓う軍が若者たちに「国の解放」のための武装を促しており、内戦前夜の状況。恐怖で市民らが次々に逃げ出しているという。選挙管理委員会や国際社会が当選者と認めたワタラ元首相の支持者らとの衝突も伝えられ、これまでに462人の死亡を確認したとしている。 国連人権理事会(本部・ジュネーブ)は同日、独立調査団の派遣を盛り込んだ決議案を全会一致で可決した。