調書への署名強要など、不適切な取り調べが批判された富山県の婦女暴行事件と鹿児島県の選挙違反事件について、警察庁は24日、問題点の検証結果を公表し、再発防止のため取り調べを監督する部門の創設や、1日の取り調べ時間を原則8時間以内にすることなどを柱とする「取り調べ適正化指針」を決定した。警察庁が個別事件について捜査の問題点を検証して結果を公表し、捜査上の制度に反映させるのは初めてという。 検証では、鹿児島事件の取り調べについて、任意捜査の段階で最長で1日13時間40分にも及ぶケースがあった▽簡易ベッドに横にさせて長時間、両手を机に乗せた姿勢で行った▽「(容疑を)認めないと地獄に行くぞ」など、圧迫するような発言で供述を引き出そうとした−などの点を供述の任意性を揺るがす「不適切な言動」と判断。 こうした問題のある取り調べを反省し、再発防止のため警察庁は指針に(1)警察本部と警察署に取り調べを監督す