今年4月に一時1ドル=160円台と歴史的な水準に達したドル円相場。足元でも157円付近の水準で推移している。多くの商品を輸入・販売する小売業にとって、円安は直接コスト増につながる重要な要素だ。 「100年に1回あるかないか、ありとあらゆるピンチだった。今回はどうしようもない」――。原材料高や超円安、特需の反動も重なる事業環境に、ニトリホールディングスの似鳥昭雄会長も白旗を揚げた。 ニトリの前2024年3月期決算は、売上高が前期比5.5%減の8957億円、営業利益は同8.8%減の1277億円と減収減益だった。ニトリは小売業界を代表する優良企業の一社。36期連続の増収増益と成長を続けてきたが、ついに記録が途絶える結果となった。