1 農環研報 24, 1− 21(2006) わが国の米、小麦および土壌における 90Srと 137Cs 濃度の 長期モニタリングと変動解析 駒 村 美 佐 子* ・ 津 村 昭 人** ・ 山 口 紀 子* 藤 原 英 司* ・ 木 方 展 治* ・ 小 平 潔*** (平成 17 年9月 20 日受理) わが国の米(玄米、白米) 、小麦(玄麦、小麦粉)および水田・畑作土中の 90Sr と 137Cs 濃度を 1959 年か ら 42 年間にわって調査した。米、小麦では 90Sr と 137Cs ともに 1963 年に最大値が観測された。この年は、大 気からの放射性降下物の降下量が最も多く記録されている。水田・畑土壌の 90Sr と 137Cs 濃度は、降下量の 多かった 1963 年から 1966 年にかけての最大値を示した。1966 年以降、米・小麦および土壌ともに 90