日本語版としては永く絶版状態であったニュートンの代表作『プリンシピア』。たびたび復刊が叫ばれてきたが、ついに42年ぶりにブルーバックスから3ヵ月連続刊行にて復刊されることとなった。それを記念して、今回は訳者である中野猿人(なかの・ましと、1908-2005)氏の「訳者解説」(『プリンシピア 第Ⅰ編』に収録)をWeb用に再編集して特別に公開する。この夏、近代科学発展の端緒をその目で確かめてみてはどうだろうか。 本書(『プリンシピア 自然哲学の数学的原理』)はサー・アイザック・ニュートン(Sir Isaac Newton, 1642-1727)原著『プリンシピア』(“Principia”;くわしく書けば “Philosophiæ Naturalis Principia Mathematica”)の全訳である。 改めて述べるまでもなく、原著はニュートンの主著であり、今日の物理学の原点ともいうべき