今年の「本屋大賞ノンフィクション本大賞」「毎日出版文化賞特別賞」「八重洲本大賞」「ブグログ大賞エッセイ・ノンフィクション部門」の4つの賞を受賞した『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』。イギリスに住む息子の日常を母親目線でつづった著者のブレイディみかこさん(54)。これまでテレビ出演を一切断ってきましたが、受賞を機に初めてインタビューに応じ、作品に込めた思いを語りました。 Q:ブレイディさんは子どもの世界の何に魅力を感じて、今回の本を執筆されようと思われましたか? ブレイディさん: もともとは託児所で働いていたんです。そのときのことを書いた「子どもたちの階級闘争」という本があるんですが、それが新潮ドキュメント賞という賞をいただいたときに『波』という新潮社のPR誌で連載をしませんかという話をいただいて、編集者の方から「今の現場を書いてください」と言われたんですね。そのときには託児所が