今日は月一で行われる恒例の「新渡戸稲造の”武士道”を読む会」に参加。いつものように某医科大学教授・H先生のお話を聞いた。今日のテーマは10章・「武士の教育と訓練」である。 この章で新渡戸稲造が指摘するのは、武士が学ばなければならない金銭感覚である。武士の家に生まれた子は徹底的にサムライになるよう教え込まれるが、その教育において種々の学問を学ぶことはさほど重要ではないとされる。教養を身につけるより、まず品性を培うことを最も大きな目標として教え込むのだ。武士にとって学問はもちろん大切なことではあるが、それは全て武士の品性を高める目的に有益な場合に限られるのである。中にはそれにそぐわない「学問」もある。それは数学である。計算するということは武士の生活においては、最も縁遠きものだから数学は疎んじられるのだ。 計算とはお金の勘定である。金銭の損得について武士が口にすることは悪趣味であり、お金の価値を
![新渡戸稲造が語る武士の金銭感覚 (No.244 08/11/09) | ミネルバのフクロウ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/de2c12f276a1bf12f0d2fb12377fe23ec9813ecb/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fpds.exblog.jp%2Fpds%2F1%2F200811%2F10%2F47%2Fd0151247_23553918.jpg)