システムの時代と日本人 「システム工学の7人の侍」(The Seven Samurai of Systems Engineer-ing)ということを言い出した人がいる。アメリカの著名なシステム工学者であるJames Martin氏である。システム工学に7名のリーダがいるという話かと思ったらそうではなく、システムの七つの見方、あるいは種類を言うそうである(SEC journal 2015年3月号参照)。筆者はこの言葉を聞いて全く別の連想をした。 ご存じのように黒澤明の映画ではそれぞれ個性豊かな7人の侍が見事な連係プレーで野武士を撃退するが、これこそシステムの原型ではないか、と思ったのである。 まず野武士の襲撃から村を守る、という目的が設定される。仕事を請け負ったリーダ格の勘兵衛は、目的を達成するには最低限7人の侍と農民の武装が必要であると考える。これは一種の設計である。7人の侍をリクルートす
![日本人はなぜ「ものづくり」は上手いのに「よいシステムを作る技術」に脆弱なのか?(木村 英紀)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2cbf2f1e5f056290f37852878aead80ae3d96f15/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Ff%2F1%2F1200m%2Fimg_f1cf220a7944c536fcc7eb74556a0bfb81494.jpg)