子供の誕生をきっかけにデジタルビデオカメラを購入する家庭は多い。テープに映像を記録する機種が今のところ主流であるものの、最近ではDVDを搭載する機種が人気を集めている。ハードディスクを搭載する機種でも、撮った映像を大切だと思うならDVDにダビングするだろう。取扱説明書にも「DVDなどにコピーして保存することをお勧めします」と書かれている。 しかし、せっかく撮った我が子の笑顔が、成人式を迎える頃には再生不能となってしまう可能性がある。DVDやCDなどの光ディスクには、寿命が存在するのである。 光ディスクは、「半永久的」ではない。むろん「永久に不滅」でもない。銀色に反射するアルミニウム層は、時が経てば酸化や腐食が進行する。一度だけ書き込み可能なDVD-RやCD-Rにおいて記録を担う有機色素層は、紫外線や高温多湿などにより化学反応を起こす。表面を保護するプラスチック層は、接着剤の劣化ではがれやす