昔話と民話に関するonboumaruのブックマーク (29)

  • 民話の怖い話より 「継母と顔の赤い鳥」 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 ある村に、五人暮らしの一家がありました。 両親と子どもたち三人で、仲良く暮らしておりましたが。 ある時、母親が病に臥せりまして。 看病虚しく、帰らぬ人となってしまった。 子どもたちはまだ幼いですから。 「かかさん」の死をどうしても受け入れることが出来ません。 上の娘、中の娘、下の倅と、三人で毎日を泣き暮らしておりました。 父親は、そんな子どもたちの姿を見ると、不憫でならない。 どうにかして、男手一つでしっかり育ててやらないといけない。 トハ、思いましたが。 それもこれも、死んだ女房に対する義理からでございます。 ところが、こう毎日、子どもたちが泣いているのを目にしますト。 女房に対する自分の義理より、大事なものがあるのではないか。 子どもたちを癒やしてやることのほうが、よほど大事なのではあるまいか。 そう思うようになりまして。 そこで子どもたちを呼び集めて、相談をい

    民話の怖い話より 「継母と顔の赤い鳥」 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
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    onboumaru 2016/07/18
    福岡の民話より
  • 民話の怖い話より 「猫と南瓜」 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 あるところに夫婦がございました。 長年、子宝に恵まれず、寂しく思っておりますうちに。 女房もそれなりの年になり、もう諦めようということになりまして。 二人はあれこれ考えた末、何か動物を飼うことにいたしました。 ちょうどその折、畑に一匹の子が迷い込みました。 生まれたばかりらしく、目がまだ塞がっております。 ミャーミャーと乳を求めて鳴く声が不憫に思えまして。 夫婦は、このを我が子と思って育てることに決めました。 村は漁村から近い。 毎日漁師が魚と野菜を交換しにやってくる。 毎朝の事は魚でございます。 を育てるにはもってこいの境涯で。 女房は自分の魚を毎日、半分ずつ分けてやる。 も喜んでそれをべてどんどん大きくなる。 にゃーと鳴かれると可愛いですから、欲しがるものは何でもやる。 一年もした頃には、でっぷり太った大になった。 その年の秋の初めのこと。 村に六

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    onboumaru 2016/07/11
    民話の怖い話より
  • 鍛冶屋の婆 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 昔、ある旅の商人が、隠岐国の山を越している途中で日が暮れてしまいました。 それでも山の頂上まで上っていきますト、大きな松の木がございました。 身の丈より高いところに、大きな股がある。 商人はよじ登って、そこに横たわり眠ることにいたしました。 夜更け。 商人がぐっすり眠っておりますト。 何やら木の下の方から物音がする。 商人は目を覚まして驚いた。 ナント、山がざっと数十匹、木の周りを取り囲んでいる。 鋭く夜目を光らせて、こちらを狙い、うなっている。 いつ飛びかかってくるのではないかと、商人は気が気でない。 とは言え、こう取り囲まれては出来ることなどございません。 ただ、立ち去ってくれるのを待ちながら、そのうなり声に耳を傾けている。 ト、そのうちに商人はとんでもないことに気がついた。 山たちはただうなっているのではない。 口々に人語をつぶやいているのでございます。

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    onboumaru 2016/07/05
    隠岐の民話より
  • キジも鳴かずば | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 信州は犀川のほとりに貧しい村がございます。 周囲を急峻な崖に囲まれた谷間に、岩がゴロゴロ転がっている。 その中を激流が駆け抜けていくような土地柄で。 この犀川というのが、また困り者の川でございまして。 岩山を無理に削りながら流れてくるので、川幅が狭い。 大雨などが降りますと、すぐに氾濫して辺りの人家を呑み込みます。 この地が貧しいのも、耕す田畑を容易に持てないためでございます。 さて、この犀川の谷に久米路橋という橋がかかっておりましたが。 その橋のたもとに、仁平という百姓が住んでおりました。 名主からの額ほどの痩せた田をあてがわれた小作人です。 女房を亡くし、幼い娘のお菊と二人で慎ましやかに暮らしておりました。 朝、仁平が野良へ出ていきますト。 まだ七つのお菊が椀を洗い、掃除、洗濯をする。 家の中の仕事がだいたい片付きますト。 母が遺した毬を取り出して、一人で外で

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    onboumaru 2016/06/29
    長野の民話より
  • 逆さ吊りの女 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 ある家のが所用のため、数日の間、一人で里帰りをしましたが。 これはその用を終えてまた婚家へ戻る途中の話でございます。 名をおせいと申しまして、年は二十五でございました。 実家と婚家の間は女の足で半日掛かるほど離れておりまして。 普段は夫や弟が送ってくれるのですが、この日に限ってみな忙しい。 薄暗い竹藪を一人で通る頃には、もう日が暮れかかっておりました。 ト、そんな女を待っていたかのように、脇から突然現れた男がある。 これが当の藪から棒で、おせいは思わず悲鳴を上げた。 長い髪に髭も剃らず、袖なしの薄汚い着物を着た、見るからに山賊体の大男です。 男はおせいの細腕をむんずと掴むと、無理矢理に引っ張っていこうとする。 大声で助けを呼びますが、静まり返った竹藪に虚しく響くばかりです。 じたばたと抵抗していると、男が振り返って諭すように言った。 「何も取っておうと言うわけ

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    onboumaru 2016/06/23
    鹿児島 喜界島の民話より
  • 民話の怖い話より 「十六人谷」 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 世に深山幽谷ナドと申しますが。 日の第一と申しますト、やはり越中富山の黒部一帯でございましょう。 飛騨の峰々を、斧で真っ二つに切り裂いたような深い谷。 そのあまりの険しさゆえか、辺りの山は立ち入り自体が一つの禁忌でございます。 今でも、加賀の奥山廻りのお役人と、その他には近在の杣人――木樵ですナ。 これらを除きましては、山へ入ることが許されておりません。 黒部に限らず、山には掟というものがございまして。 まず、山の神というのは女でございますから、これに嫌われてはなりません。 よく女人禁制などと申しますのも、元はこれが理由の一つです。 神とはいえ女ですから、どうしてもそこは嫉妬深い。 また、山中で見聞きしたことは、決して他言してはなりません。 これも古くからの戒めとして、よく知られるところでございます。 雪女や鶴女房が、自身の素性を頑なに隠したがりますが。 あれも、

    民話の怖い話より 「十六人谷」 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
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    onboumaru 2016/06/17
    富山の民話より
  • 小鮒のせいしょう | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 昔、出羽国は仙北郡のとある小川に、名を「せいしょう」と申す小鮒が一匹住んでおりました。 この沢には他にも鮒がたくさん住まっておりましたが。 中でもこのせいしょうは、誰もが眉をひそめるほどの大らいで。 何故、眉をひそめるかと申しますト。 餌をたくさんべるだけなら他にもおりますが。 せいしょうはただ大らいなだけでない。 他人の餌まで奪ってう。 それでは、そんなにいつも腹が減っているのかと申しますト。 腹が減るからうのではない。 そこにい物があると、残らず平らげてしまいたくなる欲望に駆られる。 まさに欲の塊、欲の泉のような男――イヤ、鮒でございます。 前世は餓鬼道にいたのではないか、ト言いたくなるような浅ましさで。 もっとも、畜生道もあまり褒められたものではございませんが。 鮒というのはそもそも雑でございます。 水草から虫まで、川の中にあるものは大抵う。

    小鮒のせいしょう | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
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    onboumaru 2016/06/12
    出羽の民話より
  • 三本枝のかみそり狐 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

    こんな話がございます。 奥州のとある山奥の村に、三枝と呼ばれる竹やぶがあるそうで。 そこに狐が一匹住んでおりまして、よく村人たちを化かします。 ト、それが普通の化かし方ではございません。 この狐のために命を落としたものもあるほどで。 村人たちは「三枝の狐」と呼んで、心底恐れておりました。 「日が暮れてからは決して三枝に近づいてはならねえぞ」 ト、互いに戒めあうのが、もはや村人同士の挨拶でございます。 さて、ここに、名を彦兵衛と申す若い衆が一人おりまして。 これは村のうちでも、飛び抜けて肝の太いことが自慢の大男。 大の大人が寄り集まって、狐一匹を恐れていることが、焦れったくてたまらない。 その日も、業を煮やしたように立ち上がると、集まった村人たちを叱咤した。 「馬鹿馬鹿しい。狐なんぞに化かされて、おめおめと泣き寝入りするつもりか。あんなものは、こっちから出向いて、痛い目に遭わせてやれば

    三本枝のかみそり狐 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-
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    onboumaru 2016/06/06
    陸奥の民話より
  • 民話の怖い話より 「ちごちごの花」 | 砂村隠亡丸の余苦在話-よくあるはなし-

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    onboumaru 2016/05/23
    信濃の民話より