激変する受け手の行動やビジネス環境、デジタル技術の加速度的な進展などにより、大変革期を迎えるエンタメ・メディア業界において、日本の作り手、そして送り手はどのように作品と向き合っていくべきなのか——PwCコンサルティング「エンタテイメント&メディアダイアログ」の発行人を務めるディレクターの平間和宏が、数々のヒット作品の脚本・監督・プロデューサーを務めるカラー代表取締役の庵野秀明と議論する。 メディアを取り巻く環境変化をどう受け入れるか平間和宏(以下、平間):今までの映像作品はテレビや映画館など限られた手段で受動的に鑑賞するものでした。しかし、昨今ではインターネットやデバイス進化に伴い、受け手が好きな時に好きな場所、方法でコンテンツ視聴が可能な状態となりました。また、SNSの浸透により、ファンダム形成もグローバル規模で加速し易くなっています。このようなメディア環境変化について、庵野さんはどのよ