太陽光などの再生可能エネルギーの発電が盛んな九州で、系統用蓄電池の整備が相次いでいる。天候で発電量が左右される再生エネが普及すると、電力価格が時間ごとに変動しやすくなる。安い電気を充電して高く売る事業で収益化を目指している。 どんな仕組み? 西日本鉄道と自然電力(福岡市)は10日、福岡県宇美町内のバス車庫の敷地内に系統用蓄電池「西鉄自然電力バッテリーハブ」を開設した。約400平方メートルの敷地に出力1920キロワット、容量4659キロワット時の蓄電池を整備した。400世帯が1日に使う電力に相当する。総工費は非公表だが、リース契約で初期投資を抑え、自然電力の子会社が電力価格を予測して電気を売買する。 系統用蓄電池は、送配電網に接続できる遊休地があれば整備できる。西鉄は2025年度までに計10カ所に増やす方針で、林田浩一社長は「再生エネの普及が進む九州では大きなビジネスチャンスになる」と意気込