時計業界で対立が始まったのは10年以上も前のことだ。しかし、静まる気配は今もない。スイスの公正取引委員会コムコ(COMCO)は数週間前、時計業界最大手スウォッチグループ(Swatch Group)との間で交わしていたムーブメントと部品供給の段階的な削減に関する同意を撤回した。現在スウォッチグループは、機械式ムーブメントに欠かせない部品をほぼ独占的に供給しており、スイスの時計メーカーはこれが無くなれば存続不可能に陥ると判断したからだ。 京都大学で経済史を教えるピエール・イヴ・ドンゼ教授はスイスの時計業界の専門家だ。スウォッチグループの歴史に関する本を執筆しており、この対立の原因に強い関心を寄せる。 Longines.com swissinfo.ch : スイスの時計業界における機械式ムーブメントの供給をめぐる対立をどう解釈したらよいでしょうか。 ピエール・イヴ・ドンゼ : この対立は大手の時
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