気怠い諦念と張り裂けそうな衝動を混ぜ合わせたサイケ・フォークで〈名古屋の至宝〉と称される男女2人組、ミラーボールズが2010年の『ネオンの森』以来となる新作『ユートピア』を発表した。ヴォーカリスト・森恵子の妊娠と出産を経ての復活後初アルバムとなった同作のリリースを記念して、この記事では彼らの足取りをプレイバック。ライヴ・レポートを中心に、長年にわたって(主に)関西アンダーグラウンド・シーンの様相を書き留めてきたブログ〈θ〉の書き手であり、かねてよりミラーボールズの熱心なリスナーとして自身主宰のライヴ企画〈TONES〉への招致経験もある京都在住の岩田祐一に、メール・インタヴューでのやりとりを盛り込みつつ彼らの魅力を綴ってもらった。 *Mikiki編集部