春はダルい。なにしろこの時期は、“オン・オフ”ともに飲酒や飲食、それにストレスも増える。新人歓迎会やら得意先の挨拶まわりで飲みすぎが続いたり、異動した部署での緊張といった疲労が溜まってくる上、休日は花見や家族サービスとなると、体が休まるヒマがない。春眠暁を覚えず、と言い訳しても、朝、起きられずに遅刻したり、会議の居眠りが続いていては、社会人として非常にマズイ……。 「いまおっしゃったことは、全部、肝臓に悪いことですね。飲酒も過食もストレスも、すべて肝臓に負担をかけて機能を落とす要因です。肝臓が疲れてダルいだけでなく、エネルギーが生産されにくくなって、全身疲労になるのです。さらに春は、飲酒しない人もダルいと感じる季節的な要因があるのです」と、“ダルさ”の正体を教えてくれたのは『人生の幸せは肝臓で決まる』などの著書がある九段クリニック理事長の阿部博幸先生だ。 阿部 博幸(あべ・ひろゆき) 19