老朽化が進む「世界平和大観音像」。近くにある「十重の塔」からは銅板が落下する被害も発生し、市も現地調査に乗り出したが打つ手は限られているという=兵庫県淡路市(島和稔撮影) 淡路島から大阪湾を見下ろすように立つ“巨大観音さん”が老朽化のため、倒壊の危険性まで指摘されている。現在は管理者もなく放置されたまま。地元の兵庫県淡路市は現地調査を行ったが、所有者や施設のカギの所在も把握できていないため、調査といっても遠方から観音像の状況を目視するだけで、お手上げの状態だ。かつては淡路島のランドマークだった観音さん。今はすっかり迷惑な施設になっている。 施設の名称は「世界平和大観音像」。コンクリート製で、高さは台座部分を含めて100メートル。市などによると、淡路島出身で大阪市内の不動産会社経営の男性が昭和57年、観光施設として建設した。元従業員によると、内部を有料(閉鎖時は800円)で公開。開業当初は1