「御礼だなんてそんなの、いいですから!でもこうやって再会出来たのも何かの縁、軽く一杯行きますか?」 「はい!」 2人は決して大きくもない傘に無理矢理入って駅前の居酒屋に向かった。 「ちゃんと入らないと濡れますよ、てっちゃん」 「みっちゃんこそ、自分の傘なんだから」 「笑笑」 「そこでいい?」 「はい、何処でも!」 「乾杯!!」 「改めてお詫びします。てっちゃんを巻き込んで本当にごめんなさい」 「いいんですよ!うまく切り抜けたんだし、こうやって再会出来たのも僕は嬉しいです」 「でもびっくりしたでしょ!?」 「そりゃ最初はちょっとパニクりましたよ!知らない美女が切迫感溢れる表情でこっちに来るんだもん!」 「笑笑」 「素朴な質問、何で僕の所に?」 「私のほうがもっとパニクってたんですよ、理由なんてわかりませんけど、たぶん目が合って本能的にそう思ったんじゃないかな?」 「本能」 「だってあの状況で