【ワシントン=白川義和】ワシントンの海軍施設で16日に起きた銃乱射事件は、首都の軍施設でも銃犯罪を阻止できない現実を浮き彫りにした。 多くの死傷者を出す乱射事件が相次いでも銃規制が進まないことに、米社会では無力感が漂っている。 オバマ大統領は16日の演説で「我々は再び、銃乱射事件に直面している。今日は首都の軍施設で起きた」と沈痛な表情で語った。 警察との銃撃戦で死亡したアーロン・アレクシス容疑者(34)が犯行に及んだ動機は不明だが、AP通信によると、ライフルとショットガンに加え、現場で警官から奪った拳銃も所持していたという。 同容疑者は軍施設への入館に必要な国防総省の身分証を持っていたとはいえ、銃の持ち込みを許してしまった警備上の課題が浮上した。 ワシントン・ポスト紙によると、同容疑者はこれまでも銃関連の問題を起こしていた。2004年、自宅近くに駐車していた建設業者の車に発砲し、警察に逮捕