日本はクレジットカードなどキャッシュレス決済で後れを取っていると聞いたけど、どうしてなの。そもそもキャッシュレス化を進めると、どんな利点があるのかな。 キャッシュレス化の課題について、酒井あすかさん(41)と吉田恵美子さん(39)が佐藤大和編集委員に聞いた。 ――キャッシュレス化の現状を教えてください。 日本の民間消費全体に占めるキャッシュレス決済の比率は約20%です。裏返せば、約8割は現金が使われているということです。キャッシュレス比率はEC(電子商取引)に使うクレジットカードを中心に毎年伸びていますが、海外主要国と比べて大きく見劣りします。韓国では約90%に達し、米国や中国も50%前後です。政府は2025年にこの比率を40%へと2倍に引き上げる目標を掲げています。 ――なぜ日本はそんなに遅れているのですか。 海外でキャッシュレス決済の柱の一つとなっているのは銀行口座から買い物代金を直接