東北大学 大学院 工学研究科ロボティクス専攻 教授 田中秀治 5. スプリアス応答とその対策 スプリアス応答についてその理解を助ける別の説明を試みよう。仮にFBARの振動膜が空中に浮かんでいて、図4 (a)に示すように純粋に膜厚方向に伸び縮みしているだけだとする。これは理想的な状態でピストンモードと呼ぶ。その振動周波数は、縦波の音速をv、振動膜の厚さをhとするとv/2hである。この振動モードだけなら単純であるが、実際はそうはならない。まず、振動膜の周囲が固定されていると、図4 (a)の代わりに図4 (b)のような振動モードとなるだろう。また、図4 (c)、(d)に示すような振動モードも存在すると思われる。図4 (b)~(d)を見比べると、これは、振動膜の膜面に沿った方向に異なる波数kxの波(板波)が伝搬して定在波が生じている状態だと理解できる。kxの異なる波は周波数が異なるから、図4 (b
テレビやパソコン、スマートフォンといった電子機器に欠かせないクロック信号。クロック信号が止まれば、その電子機器自体の動作も止まってしまう。電子機器を人間の体に例えれば、クロック信号源は心臓に相当する。つまりクロック信号源は、極めて重要な「パーツ」なのである。 これまでクロック信号源といえば、水晶デバイスを使用するのが一般的だった。ところが最近になって、この牙城が崩れ始めている。シリコン基板上に微小な機械を作り込み、それを振動させてクロック信号を得るMEMSタイミング・デバイスが実用化され、ユーザー層を徐々に拡大させているからだ。 そのMEMSタイミング・デバイスにおいてリーダー的な役割を果たしているのが米SiTime社だ。同社は2014年に日本のメガチップス社に買収されて同社の一部門となり、さらに取り組みを強化している。今回はSiTime社のマーケティング担当Executive Vice
VHF / UHF 用の表面弾性波フィルター。 典型的な表面弾性波フィルターの模式図。 表面弾性波フィルター(ひょうめんだんせいはフィルター、英: surface acoustic wave filter、SAWフィルター)とは、圧電体の薄膜、もしくは基板上に形成された規則性のあるくし型電極(IDT)(英語版)により、特定の周波数帯域の電気信号を取り出す素子のことである。くし型電極(IDT)の構造周期と圧電体や電極の物性により、中心周波数や帯域を決めることができる。 一般に数十メガヘルツ以上の高周波を対象にしたフィルターであり、現在(2005年[1])のところ、数ギガヘルツまでの周波数帯を取り出すことができる。 一般に、基板側が圧電体である。 SAWフィルタに使われる圧電体としては、水晶のほか、タンタル酸リチウム(LiTaO3 )やニオブ酸リチウム(LiNbO3)などのリチウム化合物がよく
レオロジーは、古典的な弾性やニュートン流体など連続体力学の理論を、より一般的で複雑な物質へ拡張するものである。塑性と非ニュートン粘性の流体力学という一見無関係の二分野を、「いずれの対象も静的平衡においてせん断応力に耐えられない」という認識で結び付ける。この意味で可塑性固体は液体である。レオロジーの課題の 1 つは、測定により変形とストレスの間の関係を実験的に確定することにある。これらの実験技術はレオメトリー (rheometry) として知られる。 レオロジーは工学、地球物理学や生理学への応用においても重要である。レオロジーには以下のような応用がある。 粉体レオロジー (granular rheology) 粉末状物質のレオロジー ヘモレオロジー (hemorheology) または 血液レオロジー (blood rheology) 血流の性質についての研究分野 サイコレオロジー[1] (
化生の松下先生,高野先生と高分子物理化学という講義を担当しています.その講義で寄せられた質問に適宜答えようと思います. 初回12月25日の講義ではレオロジーの基礎についてお話しました.その中で「人間が触って判る」弾性率の範囲について触れました.弾性率が最も高いのはダイヤモンドであることはよく知られています.が,金属やコンクリートとの硬さの違いは人間が触ってもわかりません.その理由は,指で触った時,骨よりも硬い物質については,人間の骨が変形するからです.骨よりも柔らかい物質(例えばゴムなど)であれば,ゴムが変形する様子を触感で捉えられます.しかし骨よりも硬い物質は人間が触っても変形させられません.変形するのは骨の方です.逆に,人間の肉よりも柔らかいものも感知できません.そのようなわけで,人間が触って感知できる弾性率は概ね10^10Paから10^5Paの間のもの,つまりプラスチックやゴムですよ
^ R. H. Wentorf, R. C. DeVries, and F. P. Bundy "Sintered Superhard Materials" Science 208 (1980) 873 ^ Liu, A. Y.; Cohen, M. L. (1989). “Prediction of New Low Compressibility Solids”. Science 245 (4920): 841–2. Bibcode: 1989Sci...245..841L. doi:10.1126/science.245.4920.841. PMID 17773359. ^ V. L. Solozhenko et al. (2009). “Ultimate Metastable Solubility of Boron in Diamond: Synthesis of Superhard
ダイヤモンドの物質特性(ダイヤモンドのぶっしつとくせい)では、ダイヤモンドの物理、光学、電気そして熱的特性について述べる。ダイヤモンドは炭素の同素体で、ダイヤモンド結晶構造(英語版)と呼ばれる特殊な立方格子で炭素原子が配列している。ダイヤモンドは光学的に等方性を持つ鉱物で基本的には透明である。原子どうしが強い共有結合をしているため、自然界に存在する物質の中で最も硬い。しかし、構造的な欠点があるためダイヤモンドの靱性はあまり良くない。引張強さの値は不明で、60 GPaまで観測され、結晶方位次第では最大225 GPaまで達すると予測される。硬度は結晶方向によって違う異方性で、ダイヤモンド加工を行うには注意が必要である。屈折率2.417と高く、また分散率は0.044と他の鉱物と比較してさほど大きくないが、これらの特性がカット加工を施したダイヤモンドの輝きを生み出す。ダイヤモンドの結晶欠陥の有無に
1 弾性変形 (elastic deformation) ・原子間に作用する力 ・ポテンシャルエネルギー ・フックの法則 ・弾性率の温度依存性 ・弾性変形時のポアソン比 ・理論強度 塑性変形 (plastic deformation) ・すべり ・すべり系 ・シュミットの法則 ・テーラー因子 ・双晶変形 ・粒界すべり ・理論せん断強度 第4章 変形と理論強度 目 的 弾性変形および塑性変 形に関し,原子レベルか らの理解を深める. 4.1 4.1 弾性変形 弾性変形 図4.1 原子間に作用する力(イオン結合) 4.1.1 4.1.1 原子間に作用する力 原子間に作用する力 イオン結合を例として考える.静電気 力による引力は, (4.1) q1, q2:各イオンの電荷 (C) ε0:真空の誘電率 (F/m) 電子の干渉による斥力は, (4.2) n, b:原子の種類に依存する定数 ) N (
食べたら歯が欠けますが。 カナダのマギル大学が中性子星の地殻深部の物質の強度を計算し、それが宇宙でもっとも強い物質であることが判明しました。 その名はなんと「核パスタ」。 その正体は? Live Scienceいわく、天文学者たちの間ではここ数年、「大きな星が自らの重力で崩壊したあとには、小さくて密な中性子星の中で物質がパスタ料理のように絡んでいるかもしれない」という考えがあったとのこと。そこで、人類が知る限りの中性子星の状態をコンピューターに入力し、シミュレーションを決行。その結果、宇宙一硬い物質が「核パスタ」だという答えを得たのでした。 「核パスタ」を粉砕するには、鉄粉を粉砕するのに必要な力の約100億倍が必要という結果も出ました。名前は美味しそうでも、食べることも消化することも不可能な物質なのです。 現在、「核パスタ」は中性子星内部にのみ存在すると考えられています。この中性子星という
この記事は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(このテンプレートの使い方) 出典検索?: "モース硬度" – ニュース · 書籍 · スカラー · CiNii · J-STAGE · NDL · dlib.jp · ジャパンサーチ · TWL(2012年2月) モース硬度計。硬度1から10までの標準鉱物が箱の中に入っている。 モース硬度(モースこうど)、モース硬さ(モースかたさ、英語: Mohs hardness[1])またはモース硬さスケール(モースかたさスケール、英: Mohs' scale of hardness[2])は、主に鉱物に対する硬度の尺度の1つ。10種類の標準鉱物とそれぞれに対応する1から10までの整数値を定め、どの標準鉱物で引っかいた時に傷がつくかでモース硬度を定める。 例えば、蛍石(硬度4)で引っ
内容へ移動 ユーザ用ツール 管理ユーザー登録ログイン サイト用ツール 検索 > 最近の変更メディアマネージャーサイトマップ 現在位置: 機械工学事典 » 材料力学 サイドバー 目次 目次 計算力学 バイオエンジニアリング 環境工学 産業・化学機械と安全 宇宙工学 技術と社会 材料力学 機械材料・材料加工 流体工学・流体機械 熱工学 エンジンシステム 動力エネルギーシステム 機械力学・計測制御 ロボティクス・メカトロニクス 情報・知能・精密機械 機素潤滑設計 設計工学・システム 生産加工・工作機械 FA(ファクトリーオートメーション) 交通・物流 マイクロ・ナノ 編集委員・執筆者 ~~DISCUSSION:off~~ 材料力学 $\boldsymbol{J_{Ic}}$試験 $\boldsymbol{S}$-$\boldsymbol{N}$線図 ENF試験 MMB試験 SLS試験 VCCT
線形弾性(せんけいだんせい)は、荷重と変位が比例関係にあり、弾性の性質をもちます。似た用語に、非線形弾性があります。荷重と変位の関係は非線形ですが、弾性の性質を持ちます。今回は線形弾性の意味、非線形弾性との違い、弾性定数、弾性限界、フックの法則との関係について説明します。線形、非線形、弾性の意味は、下記が参考になります。 線形とは?1分でわかる意味、非線形との違い、線形的な材料、線形 非線形とは?1分でわかる意味と定義、線形との違い、現象、解析法 塑性とは?1分でわかる意味、靭性、延性、弾性との違い、対義語、塑性変形能力との関係 【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!) 記事を書いた人 ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」 難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く