リン青銅製のサキソフォン リン青銅(リンせいどう、英: phosphor bronze)は、銅(Cu)を主成分とし、錫(Sn)を含む青銅の一種である。青銅の脱酸にリン(P)を用いるため、合金中にわずかにリンを含有している。 特徴[編集] 溶解鋳造時にリンを添加することにより脱酸を行う。同時に、溶湯の湯流れが良くなることで鋳造性を向上させている[1]。リン青銅は強度が高い上にバネ性に優れ、曲げ・絞りの加工性が良好であるなどの機械的性質[1]に加え、電気伝導率が高いことから、各種コネクタ、リレー(継電器)端子、ベアリングフレーム、ブレード材などの工業製品の素材として広く利用されている[2]。 また、通常の青銅と比べて音響特性が良いため、管楽器やシンバルなどの材料としても用いられる。 青銅は古くから知られている合金であるが、リン青銅は歴史が比較的新しく、鉄で大型製品の均一鋳造を行う技術がなかった