茨城県の笠間にある愛宕神社で開催される日本三大奇祭「悪態祭り」。 罵詈雑言が飛び交うなか、観衆は祠に収められたお供物を奪い合う、ガチンコで。 都会のぬるま湯ライフに鼻毛の先まで浸かった男35歳が、そのお供物争奪戦に挑む。 茨城県笠間市 過去の記事を読む 2014年12月21日の午後、茨城県の笠間にある愛宕神社はカオスと化していた。 普段は静けさに包まれている愛宕神社の「十三天狗祠(じゅうさんてんぐほこら)」の前で、ジャンパー姿の推定70歳オーバーのご老人、色付き眼鏡をかけたちょっとコワモテのおじさん、ジャージ上下のいたずら好きそうな子どもたち、オシャレなコートを着込んだ茶髪のお姉さん、威勢のよさそうな学生風など数十人が押し合い、圧し合い、入り乱れて朝の山手線状態になっている。 「早くしろバカヤロー!」 「遅いぞ、バカヤロー!」 「もたもたするんじゃねぇ、バカヤロー!」 祠の前までたどり着け