内閣府から少子化社会対策白書が出ていまして、本連載でも前回書きました「社会保障財源の使われ方」と凄く連動する政策分野のはずが、見事に置き忘れたような感じになっているのであります。 べつに霞が関がサボっているわけでも、国会議員の意識が低いわけでもなく、日本の少子高齢化と一口に言っても人口問題はそう簡単に解決するもんでもないよ、という話でありまして、複雑に絡み合った政策議論を一個一個積み上げていきながら解決させるしか方法はないんですよね。 厚生労働省の対策予算については、超でっかい予算が組まれる年金関連と医療関連、そして介護事業関連とでほとんどを占める傍ら、少子化対策についてはまあ、なかなか対策が組まれづらい実情はあります。 今まさに苦しんでいる傷病者や困っている高齢者、失業者などに比べて、まだ生まれてもいない赤ちゃんに配慮する予算を組めと言われても根拠を捻り出すのが大変です。 例えば、昨年9