赤ワインにつけて一昼夜煮込むと、電気抵抗がゼロになる超電導物質ができる――。こんな不思議な現象を鉄などの化合物で発見したと物質・材料研究機構と科学技術振興機構が27日発表した。白ワイン、ビール、日本酒、焼酎、ウイスキーでも同様の効果があったが赤ワインがもっとも超電導になりやすかった。この現象を示すのは鉄・テルル・イオウの化合物で、もともとは超電導物質の性質は持たない。しかし酒に浸し、セ氏約70
強い力で伸縮しても元に戻り、大半が水でできたゲル状の新素材を、相田卓三東京大教授(超分子化学)らが開発した。硬さはこんにゃくの500倍といい、石油由来のプラスチックに代わる素材として医療や環境分野での利用が期待できる。21日付の英科学誌ネイチャーに発表した。 新素材は「アクアマテリアル」と命名した。 研究チームは、水に、化粧品や歯磨き粉の吸着剤に使う市販の粘土鉱物を入れ、紙おむつの吸湿剤「ポリアクリル酸ソーダ」を添加。その上で医療用の高分子有機物を改良した物質「G3バインダー」を加えると、数秒で透明なゲルができた。ポリアクリル酸ソーダとG3バインダーが、ナノメートル(ナノは10億分の1)級の粒子でできた粘土をつなぎ直すことで固まるという。 成分は98%が水、粘土2%弱、新開発の化合物0.2%以下で、グミキャンディーのような手触りがある。強度は美容整形に使われる既存のシリコンゴム程度で
カーボンナノチューブでできた世界で最も「黒い」物質(1) 2009年5月19日 1/3 (これまでの 山路達也の「エコ技術者に訊く」はこちら) 世界で最も「黒い」物質とは何だろう? 独立行政法人産業技術総合研究所 計測標準部門の水野耕平博士らが開発した「カーボンナノチューブ黒体」はあらゆる波長の光の97〜99%を吸収できる、この世で最も「黒い」物質だ。ひょんなことから生まれたこのカーボンナノチューブ黒体は、環境や計測、映像機器などに応用できる可能性がある。開発者の水野耕平博士に詳しい話をお聞きした。 上が今回開発された「カーボンナノチューブ黒体」。ストロボを焚いているのに、光がまったく反射していない。下は、金属基板に無電解ニッケルメッキをしたもの。 「黒体」の名に値する初めての物質ができた ──「カーボンナノチューブ黒体」を開発されたとお聞きしました。そもそも黒体というのはなんでしょう?
昔から、炭素の結晶としては黒鉛(グラファイト)やダイヤモンドが知られていましたが、1985年にサッカーボール形の構造をもつフラーレンが米・英の科学者により発見されました。一方、カーボンナノチューブは、それらとは全く異なる形状で、1991年に日本の科学者が発見しました。それは、電子顕微鏡でフラーレンを観察しているときに針状の物質として偶然見つかったのですが、新しい物質であると意識を持って観察していたため新発見に結びついたのです。このカーボンナノチューブは、直径0.7〜70nmで長さが数十µm程度の円筒の形をした炭素の結晶で、新素材として大いに期待されています。 カーボンナノチューブは、炭素原子が六角形に配置されたグラファイトシートを筒状に巻いた形をしていますが、巻き方や大きさ、重なり方でさまざまな性質をしめします。 カーボンナノチューブは、細くて軽く、非常に強いという性質の他に、立体構造の違
「粘着力はヤモリの足の10倍」、はんだ代替に使える導電性接着剤を米大学が開発(2008/10/20) 米University of Daytonの研究者らは、「粘着力がヤモリの足の10倍」と高い、ナノチューブ・ベースの乾燥接着剤を開発した。導電性と熱伝導性がともに極めて高く、プリント基板上に部品を取り付ける工程で、はんだの代わりに使えるという。また、熱や溶剤を加えなくても機能するため、半導体チップの製造工程における真空環境下や、宇宙空間でも使用できる。 同大学で教授を務めるLiming Dai氏は、「ナノチューブは非常に高い熱伝導性を備えている。従ってこの接着剤は、電子部品を接合する工程に有用だ」と述べている。カーボン・ナノチューブは電子移動度が極めて高いという特性もある。この接着剤を使えば、はんだ付けのために熱を加えることなく、プリント基板に半導体チップを実装できるという(Unive
ナノ素材として期待がかかるカーボンナノチューブだが、ある種のチューブを吸引した場合、アスベスト(石綿)と同様に作用し、悪性中皮腫を引き起こす可能性がある――英・米の研究者らが5月20日、このような研究結果を発表した。 長繊維状のカーボンナノチューブは、構造がアスベストファイバーの構造と似ているだけでなく、その作用も酷似しているという結果が出たという。 英エディンバラ大学のケネス・ドナルドソン教授らは、長繊維状と短繊維状のカーボンナノチューブ、長繊維状と短繊維状のアスベストファイバーを、それぞれマウスの腹腔に注入した。その結果、長繊維状のカーボンナノチューブは、長繊維状のアスベストファイバーと同様の作用を示した。長繊維状のアスベストファイバーは肺に深く浸透し、長さがあるために肺の自浄作用で除去することができず、肺がんや悪性中皮腫を引き起こしてしまう。 ただし、大気中のカーボンナノチューブが吸
北京五輪の競泳日本代表に「最大の敵」が登場した。それはスピード社の競泳用水着「レーザーレーサー(LZR RACER)」だ。この水着を着用した選手は次々と世界記録を更新。スピード社側も「当然の結果」と自信を見せる。しかし、日本水泳連盟が国内メーカー3社と契約しているため、日本代表選手は着用できない。「このままではオリンピックでは勝てない」という関係者からの声も上がるほどだ。 スピード社の水着で出場は「契約違反になる」 「ここまで違うと、このままオリンピックに行くのは大変危険です。道具の違いで結果が変わってきたら大変です。100mで0.5秒上がれば、(中村)礼子は59秒4、(北島)康介は世界記録」 と2008年4月24日に自身のブログに書き込んだのは、北島康介選手や中村礼子選手を指導する東京SCの平井伯昌コーチだ。 東京都内で合宿している日本代表選手数人が、スピード社の水着を初めて試着したとこ
すごいので、誇らしげに立ってるの許します。 来週、US陸軍は新しい「Humvee(高機動多目的装輪車)」のテストを始めるようです。この新しいHumveeはボディとフレーム全てが、グラスファイバー、バルサ材、スポンジ、炭素強化などの複合素材からできています。 なぜそんな素材を使っているかというと陸軍は、ずっと「地雷からどうやって兵士と車体を守るか?」という問題をかかえているのですが、皮肉にも防護具をつめばつむほど車が重く地にしずみ、地雷に近づいてしまっているのです。 そんな、地雷との戦いの解決策は、重量を405キログラム(約10%)軽減するフレームでした。ただ、軽くなるだけでなく、地雷から一番保護しなくてはならない後部の部分をいろいろな混合物の調合によって強化しているので、この発見は一石二鳥ですね。 地雷がイラクで米兵たちを死に至らせる最大の要因になってから、こういったリエンジニアリングが彼
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