タグ

政治と社会に関するoyoyomのブックマーク (65)

  • サウジアラビアを救えるのは市民だ アラブの目覚めと絶対君主国の行方 JBpress(日本ビジネスプレス)

    数カ月に及んだ米国およびモロッコでの入院と静養を終えて帰国したサウジアラビアのアブドラ国王は、いかにも国王らしい気前の良さを発揮した。給与の引き上げや債務の減免、住宅購入や起業への支援などにより、計360億ドルを臣民のために使うと発表したのだ。 実に君主らしい豪勢な話だが、これが当を得た政策であるかどうかは別の問題である。 これだけカネを出せば、政治、軍事、および宗教面の厳しい統制下でくすぶっているサウジアラビア国民の不満を一掃できるかもしれない。あるいは、この施策は、アラブ世界に広まっている革命の波に絶対君主がパニック的な反応を示したのだと受け止められる可能性もある。 実際、隣国バーレーンの支配者たちは同様なワイロを国民に提供したが、国民は結局デモに繰り出した。 政治改革が行われなければ、王国の将来に疑問符 しかし、国民にカネを与えて欺き、革命を未然に防ごうというアブドラ国王の決断が新し

  • “自虐”日本に驚く世界のエリートたち――日本人の自国批判で傷つく人も

    田村耕太郎 [国立シンガポール大学リークワンユー公共政策大学院 兼任教授、米ミルケン・インスティテュート フェロー/2023年一橋大学ビジネススクール 客員教授] 早稲田大学卒業後、慶応大学大学院(MBA)、デューク大学法律大学院、イェール大学大学院各修了。オックスフォード大学AMPおよび東京大学EMP修了。 証券会社社員、新聞社社長を経て、2002年に政界入り。10年まで参議院議員。第一次安倍政権で内閣府大臣政務官を務めた。日政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。 その後、イェール大学研究員、ハーバード大学研究員、世界で最も多くのノーベル賞受賞者(29名)を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日人研究員を歴任。 2014年より、国立シンガポール大学リークワンユー公共政策大学院兼任教授としてビジネスパーソン向け「アジア地政学プログラム」を運営

  • アラブ世界の民主主義 蜂起するエジプトの民衆 JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2011年2月5日号) 西側諸国はエジプトでの激変を恐れるのではなく、祝福すべきだ。 独裁政治への恐怖から、幸福なひと時を経て、無秩序への恐怖へ――。過去10日間でエジプトは弧を描くような心情の変化を経験してきた。1月25日に数千人規模で始まった抗議行動は、2月1日に劇的な最高潮に達した。 この日、数十万人がカイロのタハリール広場に結集してホスニ・ムバラク大統領の退陣を要求。その後、大統領支持派がデモ参加者を攻撃したことで、事態は暴動へと悪化した。 だが、週半ばのひどい光景にもかかわらず、エジプトにおける事態の展開は歓迎されるべきである。弾圧されてきた地域が自由の味を覚えつつあるのだ。中東では、奇跡のようなこの数週間の間に、独裁者が1人失墜し、そしてもう1人、アラブ最強の国家を30年間支配してきた人物が倒れかけている。 3億5000万人を擁するアラブ世界は期待に活気づき

  • 盛り返す民主主義、世界の大国に戸惑い  JBpress(日本ビジネスプレス)

    チュニジア政変の発端は、野菜などを売っていた青年が当局に販売を禁じられたことに抗議して焼身自殺をしたことだった〔AFPBB News〕 チュニジアの露天で野菜や果物を売っていた青年の逮捕が連鎖反応を呼び起こし、今やエジプト政府を転覆させかねない運動に至るまで、たった6週間しかかからなかった。 専制政治への反乱がアラブ世界に広がっていく様子を見るのは、刺激的であり、励みにもなる。その一方で、世界の主要大国は強い警戒心を抱いている。思惑は様々だが、どの国も現状維持が好ましいと思っているからだ。 米国が不安を覚えていることは明らかで、既に散々指摘されている。世界唯一の超大国であり、エジプトのホスニ・ムバラク大統領にとっては国外最大のスポンサーでもある米国には誰もが注目するところだ。しかし、エジプトの混乱は欧州ばかりか中国の指導者層にとってさえも心配の種になるだろう。 老いゆく欧州の不安 欧州の人

  • エジプトに飛び火した反政府デモ 広がるジャスミンの香り JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2011年1月29日号) エジプトで反政府デモが勃発している。アラブ諸国のすべての指導者は留意すべきだ。 チュニジアの人口がわずか1000万人強であるのに対し、エジプトはおよそ8400万人を擁する。 だが、アラブ世界で民主化を求める声が高まるにつれ、小国チュニジアで発生した波が、マグレブを東に伝わり、今、大国エジプトを揺るがしている。 エジプトでは、過去数日間に少なくとも20の都市で激しい抗議デモが行われた。カイロ市内の最も有名な広場には、およそ3万人の群衆が押し寄せた。 アラブ世界で最大の人口を抱えるエジプトの中心でこのような衝撃的な事件が起きたことは、現在82歳で病気を抱える独裁者、ホスニ・ムバラク大統領が30年前に政権を握って以来初めてのことだ。 チュニジアの次はエジプトか? チュニジアで起こったことが、次はエジプトでも起きるのだろうか? チュニジア人たちがジャス

  • asahi.com(朝日新聞社):チュニジアの革命、我が国でも 中東圏相次ぐ反政府デモ - 国際

    アルジェリアの首都アルジェで22日、機動隊ともみ合うデモ参加者たち=AP    【チュニス=貫洞欣寛】失業問題などに抗議する青年の焼身自殺をきっかけに、ベンアリ前大統領の強権支配を覆す市民デモが起きたチュニジアに続こうと、中東や北アフリカで市民による反政府デモが相次いでいる。チュニジアのケースに触発されたとみられる焼身自殺も相次ぎ、当局は体制を揺るがす事態にならないか警戒を強めている。  チュニジアの隣国アルジェリアでは22日、民主化とブーテフリカ大統領の退陣を求めるデモが起き、警官隊との衝突でデモ参加者ら40人以上がけがをした。イエメンでも同日、首都サヌアの大学構内で学生ら約2500人がサレハ大統領の退陣を求め、「アリ(サレハ大統領の名)、友達のベンアリと一緒に去れ」と叫んだ。  ヨルダンでは21日、数千人がデモをして物価高などに抗議し、内閣総辞職を要求。エジプトでは、市民グループなどが

  • 【施政方針演説】全文(1)「はじめに」 - MSN産経ニュース

  • 歴史は民主主義に味方している 自由と法の支配を好むのは欧米人ばかりではない JBpress(日本ビジネスプレス)

    筆者はかつて、欧州のある政府高官が、民主主義の問題はジョージ・W・ブッシュがその応援団長を務めていることだと話すのを聞いたことがある。 彼の言い分には一理あった。何しろイラクはとんでもない無秩序状態に陥ったばかりで、当時の米国大統領が改宗を迫る最高司令官である以上、民主主義はかなり売り込むのが難しいものだった。 それ以来ずっと、西側の価値観は流行遅れとされてきた。まず、巡航ミサイルを突きつけて西側の価値観を押しつけるのはそれほど簡単なことではないというイラク後の認識が生まれた。 そして次に、投票箱を据える以外にも大事なことがあるという事実が、ネオコン(新保守主義)やリベラルな国際主義者に理解され始めるようになった。 法の支配、独立した司法機関、強固な制度といった細々としたことがあり、これらはすべて、文化的な環境に適合しなければならない。アフガニスタンから得られる教訓は、西側には国家建設の覚

  • チュニジアの反乱で中東の専制君主の時代に幕  JBpress(日本ビジネスプレス)

    チュニジアでは今月、「ジャスミン革命」で23年間にわたって強権支配を敷いてきたベンアリ政権が崩壊した〔AFPBB News〕 チュニジアの「ジャスミン革命」におけるゼン・アル・アビディン・ベンアリ前大統領の不面目な失脚は、アラブ国防国家の鎧を傷つけた。これを見た中東の専制君主たちは震え上がることだろう。 軍部を背骨に、保安当局を中枢神経系に据えているアラブの専制政治は国民からの圧力に格段に強いと言われてきたが、その評価はチュニスの黒煙とともに消えてしまった。 チュニジアの政変は、ベルリンの壁が崩壊した後に東欧諸国で吹き荒れたような反乱がアラブ世界全域で始まる前触れとは限らない。だが、アラブの専制君主たちはようやく、時代が変わったことに気づいた。 彼らは今後、厳戒態勢を敷き、普段はおとなしく服従している国民の反抗の兆しだけでなく、不安定で戦略的に重要な地域で短期的な安定が得られることを考慮し

  • アリゾナ銃乱射事件:非難合戦  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2011年1月15日号) 米国の政治がもっと礼節をわきまえるようになれば、多くの面で有益だろう。しかし、それ以上に米国に必要なのは、分別のある銃規制法だ。 米共和党のサラ・ペイリン氏は、退くな、弾を込めよ、と支持者に檄を飛ばしたことがある。2010年の中間選挙の前には、ペイリン氏のウェブサイトは、民主党が押さえている議席を奪えそうな選挙区に銃の照準マークを付けた地図を掲載していた。 中間選挙で共和党候補者だったシャロン・アングル氏も、連邦政府に必要なのは「合衆国憲法修正第2条のような解決法」だと述べた。修正第2条とは、市民の武装権を保障する条項だ。 テレビやラジオの右寄りの司会者は、バラク・オバマ大統領があたかも憎むべきジョージ3世*1の生まれ変わりで、自分たちは革命の英雄であると言わんばかりに、ワシントンに巣う専制に武力で抵抗すべきだと日々熱弁を振るっている。 この

  • 公務員労組との来るべき戦い  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2011年1月8日号) 公共部門の労働組合との闘争では、歳出削減にとどまらず、生産性や官民格差を問題にすべきだ。 世界を見回せば、両陣営の勢力が集結していることが分かる。一方に、カリフォルニア州の看守、英国の警官、フランスの鉄道員、ギリシャの公務員、そして、ほぼ全世界の教員たちがいる。もう一方に陣取るのは、財源に苦しむ先進諸国の政府だ。 政府が給与の引き下げに少し言及するだけで、欧州中の公共部門の労働者たちが街頭でデモを繰り広げた。削減計画が実行に移される時は、一層ひどい事態が予想される。 「産業における対立関係」が、政治の中心課題に復帰した。ただし、サッチャー政権の1980年代に吹き荒れた資対労働の古風な衝突ではなく、納税者対「税金い(tax eater)」――偉大な英国のリベラル派、ウィリアム・コベットが使った表現――という構図で戻ってきた。 民間部門で働く人々

  • 2011年の中国は歴史のターニングポイントに立つ:日経ビジネスオンライン

    一つの時代が終わった。 我々外部の人間が中国を観察するとき、2008年―2010年はセットで認識しなければならない。北京五輪、建国60周年パレード、上海万博、広州アジア大会。「国威発揚」を目的としたナショナルイベントが密集した時期だった。 安定第一、効率第二、公平第三、人権第四。 リベラル派の知識人たちは「この3年間で中国は正真正銘の警察国家になってしまった」とため息をつく。彼らは、中国には、グローバルスタンダードで振る舞い、法治主義と民主化を掲げる以外に道はないと主張してきた。 中国政府はナショナルイベントを円満に成功させるために、あの手この手を使って、国内で噴出するあらゆる不安要素を揉み消そうとした。情報・言論統制。共産党のやり方に異議を唱える人間に対する軟禁、拘留、逮捕。集会・ストライキ・デモへの徹底した取り締り(反日デモは例外であったが)。思想・イデオロギー教育の強化などがそれに当

    2011年の中国は歴史のターニングポイントに立つ:日経ビジネスオンライン
  • 米国はアサンジ氏に勲章を授けるべきだ ウィキリークスがもたらした意外な効用 JBpress(日本ビジネスプレス)

    ウィキリークスが米国の外交文書を暴露し始めてから2週間が経った今、多くの米国人はその創設者であるジュリアン・アサンジ氏が鉄格子の向こう側に入ることを望んでいる。だが、米国はむしろ、同氏に勲章を授与すべきだろう。 もちろん、秘密にしてきた外交公電が公にされてしまったことで、米国はばつの悪い思いをしている。アサンジ氏も明らかに、米国のファンではないようである。 だが、それでも同氏とウィキリークスは米国を大いに助けたと言える。意図したわけではないものの、米国の外交政策にまつわる長年の陰謀論が誤りであることを暴いてみせたからだ。 長年渦巻いてきた米国外交の陰謀論 米国人が自国の外交政策について公の場で語っていることはいずれも、何らかの秘密の目的を隠すための作り話にすぎない――。欧州や中南米の左翼たち、そして中国ロシアの国家主義的な右翼たちは、ずっと前からそう思い込んできた。 秘密の目的が何である

  • 緊迫する朝鮮半島情勢 宥和派から強硬派へ転じる韓国人 JBpress(日本ビジネスプレス)

    延坪島砲撃を受け、韓国の国民感情は大きく変わった(写真は11月末にソウルで行われた北朝鮮への抗議デモで、北朝鮮の金正日総書記らの肖像画に火をつける韓国退役軍人ら)〔AFPBB News〕 韓国の与党ハンナラ党きっての雄弁なタカ派である鄭玉任(チョン・オクイム)議員の机の上には、彼女が銃を発砲している写真が飾られている。標的は何かと尋ねると、顔色ひとつ変えることなく、「金正日(キム・ジョンイル)」との答えが返ってくる。 数週間前であれば、左寄りの韓国人の多くは、保守政党のハンナラ党が北朝鮮の指導者と同政権に対して抱く長年の憎悪を思い出させるエピソードに身をすくめたことだろう。 何しろ、李明博(イ・ミョンバク)大統領率いる韓国政府が、今年3月に韓国海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」に魚雷攻撃を仕掛け、乗組員46人を死なせたのが北朝鮮だったことを立証した後でさえ、少なくとも韓国国民の3分の1はその

  • ウィキリークスの衝撃 決して抜けないプラグ JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2010年12月4日号) ウィキリークスはどのように米国に恥をかかせ、激怒させたのか。そして、どのように世間の関心をつかみ、外交のルールを書き換えたのか。 秘密は国家と同じ長さの歴史を持つ。秘密を暴こうとする敵や批判勢力、お節介屋の努力も同様である。だが公開性を求めて活動する秘密主義の横暴な組織、ウィキリークスによる最近の情報暴露の影響と規模は、過去にないレベルに達している。 失望を感じていた23歳の米軍人ブラッドリー・マニング氏は、来安全なはずの政府ネットワークから25万件以上の外交「公電」(事実上、政府の電子メール)をダウンロードした。その中には、公開情報に近いものから、「機密」扱いの情報まであった。 マニング氏はウィキリークスに公電を提供し、ウィキリークスがこれをドイツの週刊誌デア・シュピーゲル、スペインの全国紙エル・パイス、英全国紙ガーディアンなどの国際的な報

  • 日本の友人と隣人~The Economist 日本特集(8/10)~  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2010年11月20日号) 近隣諸国の経済は活況に沸いているが、日の外交関係は難しさを増している。 北海道の阿寒湖畔にある宿泊施設に入ると、「いらっしゃいませ」という掛け声から、黙々と焼き鶏を焼く年配の男性の姿まで、すべてが典型的な日のように思える。ただし、それも、宿泊客全員が中国語を話しているのを聞くまでの話だ。 阿寒湖が2008年に中国で大ヒットしたコメディ映画「非誠勿擾(邦題:狙った恋の落とし方。)」のロケ地になってから、中国人がこの地域に押し寄せているのである。 ブーム初期の観光客は温泉を利用した時に考えられないような行動を取り、地元の日人は衝撃を受けた。中国人客は自分たちの汚れた服を湯船で洗ったのだ。テーブルに肘をついたり、水洗式トイレに慣れていなかったりする中国人の習慣については、今でも時々顔をしかめることはある。しかし、これらの中国人観光客がいなけれ

  • ウィキリークス新暴露の衝撃度

    内部告発サイト「ウィキリークス」が28日、25万1287通に及ぶアメリカの外交公電の公開をネット上で始めた。外交公電は、世界各地に274ある米大使館などから毎日のように国務省に報告される外交報告。つまりアメリカと世界の外交関係、またアメリカが世界をどう見ているのかに関する記録といってもいい。最新は今年2月のもので、「外交史上最大の暴露」と言われているが、実際のところ「機密」扱いは4割ほどだった(とはいえ、150日ごとにパスワードを変更する必要があるが、政府関係者など250万人がアクセスできた。さらに「トップシークレット」は含まれていなかった)。 まだ公開されていないが、日に関する公電も5697通あるとみられている。日米地位協定、日米外交、沖縄の普天間の問題や尖閣諸島をめぐる問題など、今年2月までのアメリカと日の外交の舞台裏を知ることができるかもしれない。 ただこうした内部情報の公開に賛

  • フランスのデモ:恥知らずの街頭  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2010年10月23日号) 政府の年金改革案に反対する抗議活動は、たちの悪い動きに発展した。 ストにうんざりしているフランス人だが、1日程度の列車減便や教員の不在、配達されない郵便物、印刷されない新聞には慣れっこになっている。 これは法律上の定年退職年齢を60歳から62歳に引き上げることに反対して10月19日に(再び)行われたように、労働組合が1日限りのストを行う時にいつも見られるお決まりの出来事だ。 だが、10月第4週に見られたガソリン不足、石油貯蔵施設や学校の封鎖、渋滞する道路、焼け焦げた車、散発的な暴力行為は、これまでとは全く程度が異なっていた。 デモが組織化された抗議活動から無秩序な暴動へと発展したことで、決して引き下がらないというニコラ・サルコジ大統領の決意は、かつてない厳しい試練を受けることになった。 無秩序な暴動へ発展した抗議活動 先のお決まりの抗議活動は

  • ノーベル平和賞:荒野の硬い石  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2010年10月16日号) もし中国に波紋を投じたかったのだとしたら、ノーベル賞委員会はちょうど良い時期に最も相応しい人物を選んだ。 ニヒリズムで知られた劉暁波氏が楽観主義者になった(写真は2009年6月、中国当局が劉氏を逮捕したことを受け、香港で行われた抗議行動の様子)〔AFPBB News〕 弾圧が奇妙な効果を持つこともある。弾圧はこの四半世紀で、今年のノーベル平和賞受賞者で服役中の中国人、劉暁波氏を楽観主義者に変える一因になった。 1980年代には、悲観的な「ニヒリズム」で知られていた劉氏だが、「国家政権転覆扇動罪」で懲役11年を言い渡された2009年12月の声明では、「将来、中国に自由がやってくることへの楽観的な期待でいっぱい」だった。 中国政府が劉氏へのノーベル賞授与を「冒涜」と非難し、言い分を強調するために弾圧を強める中、こうした希望を抱くことは意固地なよう

  • チリ救出劇、幸運に乗じたいピニェラ大統領  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2010年10月14日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 南米には迷信深い人が多い。チリで進められた落盤事故の作業員救出作業についても、盛んに論じられたことがあった。 金と銅を産出するサンホセ鉱山の地下に閉じ込められた作業員は33人。彼らを救い出す縦穴の掘削には33日間を要し、ドリルの刃先は33回交換されたと見られる。また、作業員たちが地上にたどり着いたのは2010年10月13日で、これを「10-10-13」と表記すれば、足して33になる――。 マジックナンバーは33、チリを外国に売り込めるか 事故現場に出向いて自分の感情や深い信仰心を露にしたセバスティアン・ピニェラ大統領は、この救出作業が作業員たちやその家族にとって幸運となったように、自身にとっても幸先の良い出来事になるよう祈ることだろう。 折しも、大統領は1人目の作業員が救出された3日後に欧州3カ国を訪問することになっていた。マジッ