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EUROと銀行に関するoyoyomのブックマーク (11)

  • 欧州のゾンビ銀行:生ける屍が落とす暗い影

    (英エコノミスト誌 2013年7月13日号) 欧州の金融システムはひどい状態にあるが、この問題について意味ある対策は取られていない。 ECBの対策のおかげで、債券市場はひとまず落ち着いたが・・・〔AFPBB News〕 「近年実行された金融政策の中では恐らく最も成功した措置だろう」。これは「アウトライト・マネタリー・トランザクション(OMT)」――苦戦するユーロ圏諸国の国債を買い取るという欧州中央銀行(ECB)が昨年夏に行った約束――に関するマリオ・ドラギ総裁の控えめな判断だ。 総裁は、債券市場に落ち着きをもたらしたという点で称賛に値する。だが実際には、状況はまだひどく、欧州の銀行がこの問題の中心にいる。 ユーロ圏の経済は、6四半期連続で縮小している。国際通貨基金(IMF)は先日、2013年の経済見通しを再度下方修正した。今回は、ユーロ圏が今年0.6%縮小すると予想している(ユーロ圏の見通

  • 欧州の銀行同盟:現行計画なら大失敗

    (英エコノミスト誌 2013年6月8日号) 不十分な基礎の上に新たな欧州通貨を作ってはどうか? 最初は非常にうまくいったのだから・・・。 欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ総裁は、ユーロを救うためなら「どんなことでもする」という計画を明らかにした時、アメとムチをうまく組み合わせた。ECBに流通市場で自国国債を買ってほしいと思う国は、改革プログラムを受け入れなければならなかったのだ。 ドラギ総裁は「モラルハザード」に気を配っていた。モラルハザードとは、すなわち、ひとたび圧力が取り除かれると、債務国が規律を失う危険のことだ。 だが、モラルハザードは債権国にも影響を及ぼすことが分かった。昨年発表された「アウトライト・マネタリー・トランザクション(OMT)」は、ユーロ圏の債券市場が落ち着きを取り戻す助けになった。OMTプログラムに対するドイツ連銀の近視眼的な反対意見(6月上旬にドイツ憲法裁判所

  • 次の「衝撃と畏怖」を求められるドラギECB総裁

    (2013年5月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 欧州中央銀行(ECB)は2日の政策理事会でどんな策を打ち出すのか?〔AFPBB News〕 欧州中央銀行(ECB)が2日の政策理事会で金利を引き下げないとは考えにくい。4月初めに開かれた前回の理事会では、利下げを決める寸前まで議論が進んでいた。 また、それ以降もユーロ圏の失業率は急上昇しており、インフレ率は1.2%という3年ぶりの低水準に落ち込み、ECBの目標値である2%を大きく下回っている。 だが、ECBは金利を下げれば大きな成果が上がるなどという幻想は抱いていない。ドイツにとっては金融政策が既に緩和されすぎていることを、ECBは承知している(カネ回りが良くなったドイツの銀行家たちが無謀な行動に走らないよう祈るばかりだ)。 だが、大半の南欧諸国にしてみれば、政策金利の引き下げが実体経済に及ぶ経路、すなわち「伝達メカニズム」が壊れてし

  • ユーロ圏の銀行取り付け騒ぎを止める唯一の方法

    ユーロ圏を破滅に追い込むものが何か知りたいなら、実体経済を無視してカネを追え、というのが筆者のアドバイスだ。もちろん、大げさに言っているわけだが、多少誇張しているだけだ。 ユーロ圏諸国の間の競争力の歪みは重要だが、短期的には3つの理由から無視することにする。 まず、競争力の差は一部の試算が示しているほどは大きくない。筆者が特に警戒しているのは、ユーロが導入された1999年以降の単位労働コストや各国物価指数の乖離を示す分析だ。 ドイツは為替レートが過大評価されている状態でユーロ圏に加わったため、他国と比べた場合、ユーロ導入後にドイツが行った調整の度合いが実際より大きく見えるのだ。 次に、黒字国と赤字国の不均衡は以前より小さくなっており、非常にゆっくりとしたペースとはいえ、今後も縮小していく。筆者も欧州中央銀行(ECB)のインフレ目標は低すぎると考えているが、ドイツのインフレ率が平均以上である

  • 社説:拡大するECBの融資先

    (2012年2月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 銀行とは何か? この問いの答えにはどうやら、フォルクスワーゲン(VW)やPSAプジョー・シトロエンも含まれるようだ。これらの自動車メーカーは、欧州中央銀行(ECB)が実施する太っ腹な長期リファイナンスオペ(LTRO)からの借り入れを検討しているようなのだ。 「最後の貸し手」によるオペとしては、やり過ぎではないのか? いや、そんなことは全くない。このオペの根的な目的は、銀行を支えるだけではなく、景気を回復させることにある。それに手を貸してくれるのであれば、借り手が増えることは願ってもないことだ。 低利資金を景気回復につなげる方法 ECBからは既に、500を超える数の銀行が計4890億ユーロもの資金を年利1%で借りている。資金調達が容易になったことは景況感に好影響を及ぼしており、ユーロ圏全体で必要な調整を進める時間も稼いでくれた。 枠

  • 欧州の銀行:いよいよ厳しくなる資金調達

    (英エコノミスト誌 2011年12月3日号) 問題を抱えた欧州の銀行は資金が不足しつつある。 普通なら、1ペニーを貸し出す前に顧客を丹念に調べるのが銀行だ。だが、欧州では今、投資家や企業、預金者がお金を貸し出す前に、厳密な調査を受けるのが銀行だ。投資家のストに見舞われ、銀行は新規融資を中断し、可能なものをすべて売却したり、担保にしたりしている。 投資家のストがすぐに終わらなければ、欧州は信用収縮に陥る恐れがある。最悪の場合、銀行の取り付け騒ぎや破綻が起きるかもしれない。 銀行債券市場に見る静かな取り付け騒ぎ ある意味では、ゆっくりとした銀行取り付け騒ぎは、銀行債券の市場で既に起きている。この市場はもっと満ち足りた時期なら、長期の安定した資金を供給し、金融当局者が夜ぐっすりと眠れる状況を生み出す。 7月以降、欧州の銀行にとっては、こうした銀行債市場がほぼ完全に凍結されてしまった。 債券の発行

  • ユーロ版TARP、欧州が米国から学ぶべき6つの教訓

    (2011年10月7日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 「だから言ったじゃないか」。この言葉は、米国の銀行家と政策立案者が最近、欧州に対して示す反応を表している。米国が2008年に「不良資産救済プログラム(TARP)」を発表して以来ずっと、ワシントンとニューヨークの観測筋は、欧州が銀行問題を掌握できないことについて陰気にぼやき続けてきた。 具体的に言えば、かなり前から、欧州の銀行は不良債権の公表を渋っているのではないかと疑われていた。また、特に価値が劣化するソブリン債務の評価損を計上しなければならない場合、一部の銀行には資増強が必要なことも明白だった。 このため、一部観測筋にとっては、分かりきった解決策は「ユーロ版TARP」とでも呼ぶべき対策だ。すなわち、2008年暮れから2009年にかけての米国の銀行危機を事実上い止めた資注入とストレステスト(資産査定)のユーロ圏版である。 ユー

  • リーマン破綻の後遺症で身がすくむユーロ圏  JBpress(日本ビジネスプレス)

    リーマン・ブラザーズの亡霊は、今も政策立案者につきまとっている。銀行危機とソブリン債務危機という双子の危機が猛威を振るうユーロ圏ほど、その存在が明らかなところはない。 「最悪の場合、あるユーロ導入国の債務再編は、リーマン破綻の影響を目立たないものにしてしまう可能性もある」。欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミスト、ユルゲン・シュタルク氏は週末のドイツテレビ番組でこう警鐘を鳴らし、破綻したリーマンの魂を呼び起こす多くの人に続いた。 次のリーマンの火付け役になるかもしれないという不安は、ユーロ圏最大の問題に直面する中で、政策立案者たちを麻痺させている。 「次のリーマン」を恐れる政策当局 2つの難しい判断が特に大きく立ちはだかる。銀行が完全に破綻するのを認めることはできるのか、国はその債務を再編することができるのか、という問題だ。それも、どちらも金融システムに甚大な被害を与えずに、という条件

  • ユーロ圏の問題国:底なしの救済  JBpress(日本ビジネスプレス)

    チェーンスモーカーのコメディアン、ビル・ヒックスは、観客の中でタバコを吸わない人々が抱く「永遠の生命の幻想」をからかうのが大好きだった。 「タバコを吸わない人は毎日死んでいる」。彼はこう冷やかした。「医者が何と言っているか知ってるでしょう。『あなたがタバコを吸ってさえいたら、助けてあげる技術があったのに。問題なのは、何もしていないで死ぬあなたたちの方ですよ』ってね」 この捻じ曲がった論理は今、最も問題を抱えた欧州諸国の1つに当てはまるようだ。アイルランドは、心臓発作を起こした禁欲的なジョギング愛好家のように見える。同国の10年物国債の利回りは9月29日に7%近くまで上昇し、ドイツ国債とのスプレッド(利回り格差)は過去最大の4.7%ポイントに拡大した。 禁欲的なジョギング愛好家の心臓発作 アイルランドは問題を解決しようと懸命に努力してきた。公的部門の賃金は削られ、新たな増税が実施された。経済

  • 「ECB依存症」に陥った欧州の銀行  JBpress(日本ビジネスプレス)

    欧州中央銀行(ECB)のジャン・クロード・トリシェ総裁は昨年11月、率直なメッセージを銀行幹部や政治家に発信した。 フランクフルトの名所の1つとして知られるアルテ・オーパー(旧オペラ座)の宮殿のような建物で開催された欧州銀行会議で、トリシェ総裁は、緊急措置の発動は大変結構だったが、「長期間使い続けると、銀行がこれに頼り切ってしまう恐れがある。下手をすれば依存症にもなりかねない」と警告したのだ。 それから10カ月。ECBによる流動性支援策の「依存症」になってしまった銀行がポルトガルやアイルランド、ギリシャといったユーロ圏の国々に数多く存在することを示す証拠が増えている。依存度はむしろ高まった可能性さえある。 それも、世界経済の環境が一時期に比べれば改善しており、7月の銀行ストレステスト(健全性審査)の結果がユーロ圏の金融システムへの信頼感向上をもたらしたはずであるもかかわらず、だ。 事態が落

  • 解決されないままのユーロ圏の銀行危機  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2010年9月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 米リーマン・ブラザーズが破綻してから2年、欧州各国政府がまとめた巨額の銀行救済策にもかかわらず、ユーロ圏の金融セクターは依然、脆弱だ。ここ数週間見てきたように、アイルランドの銀行セクターは支払い不能状態にあり、同国がこうした損失を吸収する能力には疑問がある。 欧州中央銀行(ECB)の金融政策部門を統括するユルゲン・シュタルク理事は先週、ドイツの銀行セクターのソルベンシー(支払い能力)について疑問を唱えた。 どこに目を向けても、2年経っても何も解決されていない。銀行救済やバッドバンク創設など、動きは多々あったが、問題は解決されなかった。 このように事態を静観するアプローチがいずれ裏目に出ることは、以前からはっきりしていた。実際、既に裏目に出始めているのかもしれない。 短期的には大金をつぎ込み、長期的には力強いV字回復を祈る「戦略」 リ

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