ブックマーク / jbpress.ismedia.jp (37)

  • 社説:新たな発想を試し始めた日銀  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2010年10月6日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 日経済が収縮していくのを諦めて傍観するようになる前、日銀はなかなかの先駆者だった。米連邦準備理事会(FRB)と英イングランド銀行が信用緩和政策と量的緩和政策を始める何年も前に、紙幣増刷による資産買い取りを実験していた。今週、日銀はわずかながら昔の魔力を再発見した。 日銀の政策委員会は9月5日、資産買い取りのための5兆円(600億ドル)規模の基金の「創設を検討する」ことを決め、量的緩和へ回帰するシグナルを発した。購入する資産の7割は国債などの政府債務で、残りがコマーシャルペーパー(CP)や社債、上場投資信託ETF)、不動産投資信託(REIT)などだ。委員会は同時に政策金利を引き下げた。 対策の規模は控えめだが、市場の期待には大きな影響 中央銀行の積極行動主義という意味では、今回の対策の規模は控えめだ。翌日物金利が従来の0.1%では

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    ozniram 2010/10/07
  • 労働市場で起きている奇妙な現象 経済と雇用の先行きを楽観できない理由 JBpress(日本ビジネスプレス)

    米国の失業率は10%台に乗せ、一部の欧州諸国よりも高くなった(写真は2009年11月にニューヨーク市内で開かれた就職フェアの様子)〔AFPBB News〕 先進国の労働市場で奇妙な現象が生じている。景気後退の深さと失業の増加との関係が崩れ去ってしまい、欧州の人々は実に数十年ぶりに、自国の失業率が上昇しなければ米国並みにならないという相対的に恵まれた状況に置かれているのだ。 一部の国では――米国はその中で突出した存在だが――生産の落ち込みはそれほどひどくないのに、労働者が大量に解雇されている。米国で失われた雇用はほかのどの国よりも多く、米国自身の過去の記録に照らしても圧倒的に多くなっている。 一方、欧州の北部に位置する大国――ドイツ、英国、フランス――では生産の落ち込みが非常に激しく、事前の予想をはるかに上回る深刻さに達しているが、失業の増え方は比較的穏やかだ。そして地理的な意味でも経済的な

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    ozniram 2010/01/25
  • BRICsは世界経済のリーダーになれるか  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2010年1月18日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ヒョウ、クマ、トラ、そしてパンダ。これだけ揃えれば面白いショーが楽しめるかもしれないが、平穏な暮らしは望めないだろう。 ブラジル、ロシア、インド、中国の4カ国、いわゆるBRICsは、世界経済における新興国の台頭を端的に示す存在になっている。ゼロ年代には輝かしい実績を残し、その後の世界金融危機でも傷は概ね浅く、急ピッチで平時に戻りつつある。 2032年にはG7の経済規模を抜く? BRICsというカテゴリーを最初に提唱したゴールドマン・サックスは、中国は2030年よりも早い時期に世界最大の経済規模を誇る国になると予想している。 また2032年までには、これまで世界経済を引っ張ってきた先進7カ国(G7)よりもBRICs合計の経済規模の方が大きくなる可能性もあるという。 BRICsは既に、世界貿易で米国を上回るシェアを誇る。中国は昨年、世界

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    ozniram 2010/01/19
    足並みを揃えてという国々ではないだけに、結果が大きくぶれるんだろうね。
  • 日本が国債のツナミにのみ込まれない理由 ホームバイアスという強固な堤防に守られた国 | JBpress (ジェイビープレス)

    長期金利が一時1.5%近くまで上昇した。11月16日付「日を襲う国債のツナミ」(英紙フィナンシャル・タイムズ=FT)でも指摘されたように、外資系ファンドなどの売り仕掛けによるものだ。しかし、発行残高の累増を理由に財政破綻懸念をあおり、国債を空売りする「ガイジン」は、これまでのところ連戦連敗。今回も、1.5%手前であっさり、跳ね返された。そして、恐らく、今後も勝ち目は薄いと見ている。 FTの解説記事は、財政危機を煽る方向の見出しであり、それ自体は政府・与党に対する警鐘として有意義ではある。確かに、日の財政赤字は深刻な状態だ。しかし、日には、財政赤字が膨らんでも金利が上がりにくい特殊なメカニズムが働いている。警報は出ているものの、実際には大して潮位は上がらず、国債のツナミにのみ込まれる心配は、当面無い。その理由を可能な限り、平易に解説しよう。 国債増発、家計が受け皿に

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    ozniram 2009/11/20
    相当の楽天家的考え方
  • アジアの通貨:景気回復のトリック  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2009年10月3日号) 世界で一番元気のいい国々の通貨が最も過小評価されている。 世界の経済大国の指導者たちは先月ピッツバーグで開かれたG20首脳会議で、金融危機を悪化させたような世界経済の不均衡の防止に取り組むことで合意した。だが、言うだけなら簡単だ。主要国の有力者たちが為替レートについて議論しなかったことを考えると、なおのことである。 今日の世界経済における最大の矛盾の1つは、アジアの新興経済が他のどの地域よりも急速な回復を示してきた(こうした国々と先進諸国の平均成長率の差は今年、過去最高に達する可能性が高い)にもかかわらず、多くのアジア新興国の通貨が実質実効為替レートで見て、2008年から下落してきたことだ。 過小評価されているアジアの通貨 様々な基準で見ても――誌(英エコノミスト)のビッグマック指数からより洗練された基準まで――、アジア諸国の通貨は

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    ozniram 2009/10/07
  • 赤字格差拡大でユーロ圏分裂の危機  JBpress(日本ビジネスプレス)

    筆者はあるレベルでは、ドイツの新たな中道右派政権が公約を果たせることをかなり楽観している。来月早々に連立協定が成立する際に、一定の減税と構造改革が盛り込まれる可能性だってある。 銀行セクターの問題解決についても、進展が見られるだろう。これは、それなりのペースの景気回復を確実なものにするために必要な最低限の要素だ。 しかし、ユーロ圏のレベルで起きていることについては、筆者はほとんど絶望している。この点では、ドイツの新連立政権が経済統治の質において大した違いをもたらさないのではないかと危惧しているからだ。 誰が後継者になろうとも、社会民主党(SPD)のペール・シュタインブルック氏の財務相退任によって、ドイツの財政面での駆け引きは改善するはずだ。だが結局、改善は上辺のものにとどまり、中身を伴うものにはならないと思われる。 根底にある問題は、ユーロ圏内の政策の乖離である。一方にフランス、ス

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    ozniram 2009/10/06
  • アジアの銀行、ひっくり返った世界で躍進  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2009年9月17日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ウォール街やかつて輝きを放っていた欧州の金融拠点では、銀行が根底から揺さぶられてきた。ゴールドマン・サックスなど――ある観測筋が言うように、ライバル不在の中で「1000ドル紙幣を吸い上げる」ことができた――一握りの勝者を除けば、欧米のほとんどの金融機関は屈服させられてきた。 欧米金融機関が沈み中国の銀行が急浮上 その多くは今、国が後見人になっている。別の金融機関はライバルに吸収されるか、分割されるか、あるいは納税者や外国の金融機関にカネを無心せざるを得なくなっている。 しかし、欧米の銀行が逆さまにひっくり返ったとしたら、アジアでは全く正反対のことが起きた。アジアの金融機関は下から上へと反転したのである。リーマン・ブラザーズの破綻から1年経った今、時価総額で見ると世界の上位10行のうち4行が中国の銀行だ。 今年4月、約1兆30

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    ozniram 2009/09/18
  • 国から逃げ出し始めた韓国人? 超格差社会の隣国は日本の未来か~書評 | JBpress (ジェイビープレス)

    まずは子供の受験。日でも年々受験戦争が激しくなっているが、お隣の韓国は想像を超える。昨年(2008年)、韓国の世帯支出で突出した伸びを示したのが教育費だった。 その額は40兆ウォン(約2兆8000億円)に上り、そのうち塾にかかった費用だけで19兆ウォン(約1兆3300億円)に達しているという。塾の費用は8年前の3倍にも達している。 子供たちは学校の自習室で午後10時頃まで自習した後、塾に向かい、午前1時頃に帰宅の途に就く。ソウルのある繁華街では、2次会を終えたサラリーマンたちが目を赤くして集団で帰り始める頃、目の血走った別の集団がぞろぞろとビルを出てくる。 塾を終えたばかりの中学生たちだ。受験戦争の過熱に、韓国政府は今年、夜10時以降の塾の営業を規制する法案まで考えたとこのは伝えている。 昨年来の不景気で就職難になったことも受験熱を煽っている。また、韓国経済も国際化が進み、別な受験戦争

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    ozniram 2009/09/07
    先を行っているというよりガラパゴス化するにはちと人口が足りないのではないか。人口規模の小さい先進国では普通では?
  • 注目されるスウェーデンのマイナス金利 各国中央銀行が行方を注視 JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2009年8月28日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 世界初の出来事にしては、驚くほどそっけない発表だった。しかし、スウェーデン中央銀行(リクスバンク)は去る7月、銀行の準備預金にマイナス金利を導入した世界初の中央銀行となり、未知の領域に足を踏み入れた。 日の金融危機が最悪期を迎えた時ですら、日の中央銀行は、市中銀行に貸し出しの増加を促すことを狙いとするこうした対策には手をつけなかった。 だが各国中央銀行は、過去2年間の異例の対策からの出口戦略を熟考する一方で、スウェーデンの実験を注意深く監視していくことになるだろう。 キング総裁が懸念する流動性の罠 イングランド銀行のマーヴィン・キング総裁は、英国で流動性の罠――現金が銀行システムの中に滞留したまま、裾野の広い経済の中に染み出て行かない状態――が大きな懸念になりつつあることから、スウェーデンを手にする可能性があると仄め

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    ozniram 2009/08/31
    欧州は思っている以上に経済が痛んでいること示す。
  • スウェーデン・モデルは成功か失敗か 福祉大国「素顔」を現地ルポ | JBpress (ジェイビープレス)

    社会福祉大国スウェーデン。税金と社会保険料負担が国内総生産(GDP)の50%という巨大な公共部門を抱え、年金や児童手当、傷病手当などの現金給付を国の事業(社会保険)として行い、全ての国民に平等で良質の生活を保障する社会を実現した。しかし2008年以降の世界経済危機は、スウェーデン・モデルの根幹を揺るがし始めている。福祉大国の「素顔」を現地から報告する。 スウェーデンの教育は、私立も含めて小学校から大学院まで無料である。昨年、長男が小学校に入学したところ、教科書や教材はもちろん給まで無償だし、個人が使うノートさえ支給された。コミューン(自治体)によっては、通学定期ももらえるという。 「学校で使う鉛筆や消しゴムを買わなくていいのか」「長男はなぜ手ぶらで通学しているのかなあ」 と不思議に思っていたら、学用品は全て学校側が用意していた。1クラスは十数人程度で、教室には楕円形の大きな机。その真ん中

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    ozniram 2009/08/25
    道州制を導入してこういう雰囲気にしたいのだと思うのだけれど、地域間で人材流出がすに始まり、地方は壊滅が日本。財源もうまくつかないだろうし。
  • 日本の企業改革:現状打破へ  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2009年6月20日号) 日企業は景気後退に迅速に対応しているが、果たして十分なのだろうか。 この数カ月間で、トヨタ自動車は経営トップを交代し、温めてきたプロジェクトを中止し、国内生産を一時的にほぼ半分に縮小した。東芝は関連会社を完全子会社化し、不採算事業から撤退すると発表した。ソニーはサプライヤーの数を半分に絞り、今年だけで5000億円のコスト削減を図る。 3社とも、パートタイムや派遣の労働者――給料が約束されているだけで、終身雇用は保証されていない――を削減した。一流企業のこうした行動に、ほかの日企業も追随している。 1991年から2002年までの「失われた10年」の間、日企業は厳しい対応を取ることなく、ただ優柔不断な姿勢に終始した。当時、もっと容赦ない対策を打っていれば、日経済はあれほど長期にわたって停滞することはなかったかもしれない。 「失われ

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    ozniram 2009/06/23
  • インフレは危機脱却の切り札か?  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2009年5月25日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 「運営を誤った国にとって、第1の特効薬は通貨のインフレだ。第2の特効薬は戦争である。どちらも一時的な繁栄をもたらし、どちらも永遠の破滅をもたらす。だが、どちらも政治および経済のご都合主義者の方策なのである」(アーネスト・ヘミングウェイ、「Notes on the Next War:A Serious Topical Letter」、1935年、『HEMINGWAY ON WAR』所収) 筆者が最近、バンカー、エコノミスト双方から頻繁に聞くようになったのは、今の金融危機を終わらせる唯一の方法はインフレ誘導だ、という議論だ。高インフレは実質債務負担を軽減し、多額の債務を抱えた家計と銀行がより迅速に、かつ痛みも少なくデレバレッジング(負債圧縮)できる、というのが彼らの主張である。 借金漬けの家計と銀行の負債圧縮を後押し 望ましいイ

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    ozniram 2009/05/28
  • 経済フォーカス:中国の統計操作術  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2009年5月23日号) 中国当の経済成長率を水増ししているのだろうか? 最近の世界市場における一部の楽観的な見方は、中国の景気刺激策が同国経済を押し上げており、GDP(国内総生産)成長率が政府目標の8%に近い数字になるという期待感に基づいている。 しかし、複数のエコノミストは政府統計が中国経済の当の成長率を水増ししていると疑っており、真実がどうあれ、中国政府は経済が8%成長したと発表すると見ている。果たして、中国は数字をごまかしているのだろうか。 エコノミストたちは長い間、中国が公表するデータの信憑性に疑念を抱いており、過去2度の経済悪化局面で同国がGDP成長率を水増ししたことは、ほとんど周知の事実とされている。 公式統計によれば、1998~99年のアジア金融危機の際、中国のGDPは平均7.7%伸びた。だが、それに対してピッツバーグ大学のトマス・ラウス

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    ozniram 2009/05/28
  • 欧州の銀行は生き残れるか? 明かされていないストレス JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2009年5月14日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ティモシー・ガイトナー氏にとって、それは「前例のない」明瞭さをもたらしてくれた。ペール・シュタインブルック氏にとって、それは「役に立たない」ものである。 銀行のストレステスト(健全性審査)の有効性に対する米国財務長官とドイツ財務相の驚くほど対照的な見解は、積極的な米国と慎重な欧州との政策の違いを浮き彫りにするようになった、もう1つの「金星人と火星人*1」の局面を生んでいる。今回の違いは金融危機にいかに対処するかについて、だ。 実際、2年近く前に信用危機が始まってから、大西洋を挟んだ欧米双方で、バンカーや政策立案者たちは何かと言えばすぐに対岸の相手方を非難してきた。 米国の投資銀行が有毒な債務証書で多額の損失を発表した時には、経営幹部らはすぐさま、欧州の投資銀行はまだ同じ痛みを味わっていないと指摘した。そして昨年、米リーマン・

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    ozniram 2009/05/15
  • 中国経済、回復の兆しは本物か  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2009年4月14日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 国営銀行システムが資金の大部分を拠出する中国の景気刺激策を受け、中国経済が回復し始めたことを示す兆候がいくつか見えてきた。中国政府は4月16日に今年第1四半期のGDP(国内総生産)成長率が6~7%だったと発表する見通しだ。 だが有力者の間では、経済成長の減速との戦いにおいて、中国政府の勝利を宣言するのはまだ早いとの声が上がっている。 先週末、温家宝首相は、景気回復の兆しを示す指標――銀行貸し出し、工業生産、そして予想よりよかった貿易統計――を称賛した。だが一方で、中国経済は「非常に大きな難題」に直面していると警告している。 過去10年間にわたる中国の経済成長の原動力は輸出と不動産市場だった。経済が過熱し始めた2003年以降は、特にその傾向が著しかった。3月の輸出は前年比17.1%減少した。大幅な減少ではあるが、2月実績(25

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    ozniram 2009/04/15
  • 当てにならない中国の消費  JBpress(日本ビジネスプレス)

    今年1月、驚くべきことが起きた。自転車の国である中国で購入された自動車の台数が、そう、自動車の国、米国で購入された車の台数を上回ったのである。 米国の自動車販売台数(乗用車・小型トラック)が年率1000万台ペースを割り込み、1月の販売台数が年換算で1070万台を記録した中国を下回った。 中国の消費者が世界の救済に乗り出すことを当てにしている人たちにとっては、確かに待ち望んでいたニュースである。 残念ながら、この数字は必ずしも見かけ通りではなかった。中国の消費者も――少なくとも今はまだ――見た目通りではない。実は、中国と米国では自動車販売台数の数え方が異なり、中国の数字は旧正月によって一時的にかさ上げされていたのだ。 それでも一段と暗さを増す闇の中にあって、中国は引き続き明るく照らし出された場所だ。ほかの産業も、テレビ、携帯電話、鉄、セメントなどにとって世界最大の市場である中国を頼り

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    ozniram 2009/04/10
  • 信じがたいほど縮小する日本経済  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2009年4月4日号) 日は1度ならず、2度の「失われた10年」に苦しむ危険にさらされている。 「失われた10年」は、1度であれば不運と見なされるかもしれない。それが2度となると、不注意に思える。 株式市場と不動産バブルの崩壊を受け、日経済は1990年代に停滞を続けたが、最近の経済状況は当時以上に厄介に見える。2月の鉱工業生産は前年比38%減少し、1983年以来最低の水準となった。 2008年10~12月期に年率換算で12%落ち込んだ実質GDP(国内総生産)は、今年1~3月期にはそれ以上のスピードで縮小した可能性がある。経済協力開発機構(OECD)は、日のGDPが2009年通年で6.6%収縮し、過去5年間の回復期における経済拡大をすべて帳消しにすると予想している。 16年間も停滞続く 実際そうなれば、日経済は1991年に最初に躓いて以来、平均で年率0.

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    ozniram 2009/04/10
  • ロンドンサミットの成功 新しい世界秩序への第一歩 JBpress(日本ビジネスプレス)

    ロンドンサミットは結局、大失敗にはならなかった。それどころか、二十数カ国の世界の指導者の集まりは大きな成功を収めた。 確かに、熱心な外交努力にもかかわらず、議長国である英国のゴードン・ブラウン首相は、地球を救ったと主張することはできなかった。 だが歴史家は今回のサミットを、経済的、地政学的な大変動という苦しみの中で、世界が初めてじっくりと鏡に映った自分の姿を見た瞬間として記録するだろう。 複雑すぎる世界 政治をプロセスとしてではなく、1つの出来事として見る人たちは、落胆するだろう。また、サミットが世界経済を立て直してくれると期待する、あるいは期待するふりをしている人たちも同じだろう。世界というものは、24時間ぶっ続けのニュースチャンネルが求めるような即時的な満足をもたらすには、複雑すぎるのだ。 最終的なコミュニケ(共同声明)は、世界の経済危機に対する診断や治療法の違いを浮き彫りに

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    ozniram 2009/04/06
  • 根底から崩れるグローバル化と貿易  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2009年3月28日号) 全世界の需要が減退するにつれ、貿易量が減少し、保護主義が台頭している。 世界的な経済危機に関する議論には、必ずと言っていいほど世界恐慌との比較が出てくる。世界貿易を巡る類似点には、特にぞっとするものがある。1930年代前半に貿易は恐ろしいほど減少した。世界的な需要が急減し、物価が急落、そして各国政府が関税引き上げの応酬という破壊的な保護主義のスパイラルに乗り出したからだ。 貿易は今再び、戦後に例を見ない収縮ぶりを示している。世界貿易機構(WTO)は3月末、世界の財の貿易量が今年9%縮小すると予測した。これは1982年以来の貿易フローの減少となる。 1990年から2006年にかけて、貿易量は年率6%超の割合で増加し、その間約3%だった世界のGDP(国内総生産)成長率を大きく上回った(図1参照)。今、世界経済というマシンが逆走し出した。生産量

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    ozniram 2009/04/03
  • 怒れる西側諸国と動じぬアジア  JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2009年4月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 先週、リー・クアンユー公共政策大学院院長のキショール・マブバニ氏は会話の中でさりげなく、シンガポール経済は今年、最大10%縮小する可能性があると語った。 この驚くべきセリフがまるで付け足しのように口をついて出たのは、アジア人が自分たちの経済・政治制度に対して抱く信頼が、世界を大揺れさせている経済の大地震にも揺らいでいないことを長々と話した後のことだった。 同氏曰く、シンガポールには現金の蓄えが潤沢にある。政府は既に、従業員を雇用し続ける企業に多額の補助金を出している。一部の従業員の労働時間はカットされたが、職を失う人はほとんどいない。それに、シンガポール人には、いざとなれば引き出せる貯蓄もあれば、頼れる親族もいて、補助金を受けた住宅だってある。 深刻な景気後退にも冷静なアジア人 シンガポールにパニックの気配はない。この都市国

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    ozniram 2009/04/02