台風や長雨、記録的な日照不足など全国的な天候不順で、野菜の高値が続いている。生育不良で出荷量が減った野菜だけでなく、不足を補う形で購入される他の野菜にまで高値は波及。農林水産省は「今月末には落ち着く」とみるが、ニンジンなど一部品目では高値の継続も予想されている。 「20年以上店をやって初めての値段を付けた」。東京都練馬区のスーパー「アキダイ」の秋葉弘道社長(48)は、そう明かす。市場の卸売価格が高騰し、普段なら1袋100~150円のホウレンソウに一時298円の値札を付けざるをえなかった。コマツナ、ミズナなども通常の1・3~2倍の価格で販売。それでも、全体の3分の1ほどが原価と同じか原価割れだという。高値野菜の代わりに買われるため、平年並みだった他の野菜にも高値が広がっているといい、秋葉さんは「こんなに多くの品目が高値になるのは珍しい。後で集計してため息をつくと思う」と嘆いた。 農水省に