タイトル通り、会話教材を作るための理論と実践をまとめたもの。教材例も多数あってわかりやすい。私が役に立つと思ったのは、いくつかの部分での理論的なまとめだ。なんとなく感じていたが整理できていなかったものを整理してまとめて提示してくれている。 以下、自分のための覚書。 1、交流会話と交渉会話(第1章第1節) 話すことには「独話」と「対話」がある。「対話」は2つのタイプがあり、面接や会議などの談話管理者がいるものと、日常の会話のように談話管理者がいないものがある。この談話管理者がいないものを「会話」と呼ぶ。 「会話」には「交流会話」と「交渉会話」の2つがある。「交流会話」は話すこと自体を目的としてる、いわゆる「雑談」。「交渉会話」は何かの物事を具体的に処理することを目的とする会話。「交流会話」と「交渉会話」は、別々にあるわけではなく、1つの会話の中に両者が含まれることもある。 「交渉会話」はある