専門家によっては「数年以内に噴火の可能性がある」との見方が出ている富士山。過去に起きた噴火の記録をひもとけば、溶岩流や大量の火山灰などもう一つの荒々しい姿がのぞく。今起きたら、首都圏を含む広い範囲に莫大な被害を及ぼすことは確実。何に留意し、いかに備えるべきなのか。【井田純】 ◇コンタクトレンズ厳禁/パソコンダウンの恐れ/大規模停電の可能性も 「昨年の大震災で日本列島が東西に引っ張られ、マグマが出やすくなった、という考えが成り立つ。日本の活火山のうち危険度の高い20前後は、どれが噴火してもおかしくない」と語るのは京都大の鎌田浩毅教授(火山学)。最大の心配は富士山だ。首都圏に近く、江戸時代の「宝永噴火」から約300年間噴火がない分、マグマがたまっていると考えられるからだ。「火山活動と密接な関連のある低周波地震も観測されている。富士山が“スタンバイ状態”にあることは確かです」 注目されているのは