ロシアが久々の経済活況に沸いている。 今年9月上旬、ロシア経済発展省は半年ぶりに経済見通しを改定し、上方修正した。新たに発表した見通しでは、2016年に回復を遂げたロシア経済が拡大路線を着々と進んでいることを「基本」シナリオでアピールしつつ、「目標」シナリオでは20年までに3%超の経済成長達成を目指すという、2年前の厳しい景気後退を考えれば野心的ともいえる目標を設定した。 時期を同じくして、9月22日に格付け会社のフィッチは、ロシアのマクロ経済改善を受けて同国の信用格付けをBBB-で据え置きながらもその見通しを「安定的」から「ポジティブ」に引き上げた。さらに、世界経済フォーラム・グローバル競争力ランキング(17年、137か国対象)では、ロシアがこの1年間で5ランク上げて38位になったと発表された。 9月に相次いだロシア経済に対するポジティブな発表は、危機対策や経済安定政策を成功させたロシア