「疾病X」とは、人への感染の原因として医学的に知られていない病原体により世界規模で引き起こされる流行病の代名詞としてWHOが使用している。WHOは2018年、「疾病X」を対策が存在しない最も危険な病原体リスト「優先疾病ブループリントリスト」に追加した。 英紙デイリー・エクスプレスは今週、「疾病X」の差し迫った脅威は、いつ爆発的感染が起きてもおかしくない状況で、2020年初頭に感染拡大した新型コロナウイルスよりはるかに大きな影響を与える可能性もあるとする専門家の見解を報じた。 2020年、コロナ禍で英政府のワクチン特別委員会を率いたケイト・ビンガム氏は、新型コロナウイルス感染症がようやく〝ほぼ日常的な病気〟とみなされていると述べ、すでにワクチンや良薬が開発されたインフルエンザも、1918~19年のパンデミックでは、全世界で少なくとも5000万人が死亡したと指摘した。これは、第1次世界大戦(1