全国の神社を束ねる包括宗教法人「神社本庁」(東京都渋谷区)の代表役員の総長ポストを巡り、本庁トップの統理(とうり)から新総長に指名された理事が、続投を望む現総長が暫定的に在任する本庁を相手に、自身の総長の地位確認を求めた訴訟の判決が22日、東京地裁で言い渡される。前代未聞の内紛の行方を全国の神道関係者が注目している。(阿部博行) 神社本庁 全国約8万社の神社を傘下に入れる国内最大の神道系包括宗教法人。戦後、国家神道の解体を進めた連合国軍総司令部から神社を守ろうと、民間団体を中心に1946年に設立。皇室の祖神とされる「天照大神(あまてらすおおみかみ)」をまつる伊勢神宮を最も尊い「本宗(ほんそう)」と仰ぐ。トップの統理は宗教上の権威であり、かつては法人の代表役員も務めたが、統理が訴訟など俗事に関わることを避けるため、76年の規則改正で事務総長を代表役員に充てて職名も「総長」に改称した。関連団体