偏微分の変換 偏微分を含んだ式の座標変換というのは物理でよく使う。 この計算は微分演算子の変換の方法さえ分かっていればまるで問題ない。 例えばデカルト座標から極座標へ変換するときの偏微分の変換式は、 となるのであるが、なぜそうなるのかというところまで理解できぬまま、 そういうものなのだとごまかしながら公式集を頼りにしている人が結構いたりする。 学生時分の私がそうであったし、最近、読者の方からもこれについての 質問を受けたので今回の説明には需要があるに違いないと判断する。 以下ではこのような変換の導き方と、 なぜそのように書けるのかという考え方を説明する。 式だけ示されても困る人もいるだろうから、ついでに使い方も説明しておこう。 考え方 関数 を で偏微分した量 があるとする。 これと全く同じ量を極座標だけを使って表したい。 そのためにまずは、 関数 に含まれる変数 、 、 のそれぞれに 次