参加しないはずの中国が、伊勢志摩サミットに大きな影を落としている。アジアの「主役」の座を巡って、日中の暗闘が続く。 霞が関を襲ったサイバーテロ 伊勢志摩サミットを翌週に控えた5月中旬、サミットの準備に忙殺されていた霞が関に、激震が走った。ある省庁の中国担当者のパソコンに、外部から強力なウイルスが侵入したことが判明したのだ。日本政府関係者が明かす。 「霞が関の中央省庁で使っているパソコンは、外部からウイルスが侵入したり、サイバーテロに遭うと、コントロール・センターの警報が鳴る仕組みになっています。このところ平穏だったのですが、GW明けに突然、警報が鳴ったため、慌ててパソコンの電源コードを抜きました。 初期調査の結果、5種類の強力なウイルスのいずれかが侵入したことが分かり、どんな情報が何者に抜かれたのかを、いま精査しているところです」 この政府関係者は、「あくまでも仮定の話だが」と断った上で、