この保護されたルームの中で姉妹であるユッチとナッチが追いかけっこしていた。この時は、彼女たちが我が家の家族になるとは思わなかった。 ワイフベッタリのの15年を経て、私にも甘えるようになったナッチだった。顎周辺のリンパ腫は、ゆっくり彼女の体を蝕んでいっていたが、薬では抑えられなくなってきていた。1ヶ月前、一瞬これでお別れなのかって思うほど強い全脳癲癇の発作がいきなり出た。それまでは食欲も普段の動きもほとんど変わらなかったので、まだ少し余裕があると思っていた。ナッチは、そこから急激に体調を崩していった。