ヨルダンに来て仕事を始めると、現実に目を見開かされる。 イラク支援をしているので、ヨルダンを「現場」と呼ぶべきではないかもしれないけど、 今の状況はもう完璧にイラク支援の「現場」だ。 昨日、4ヶ月前にヨルダンにやってきたというイラク避難民の女性に会った。 年齢は聞かなかったけれど、24年間小学校で教師をしていたというから50歳代と思う。 昨年の11月12日、バグダッドのバグダッドジャディーダでのこと。 彼女は仕事帰りにパンを買いに市場へ寄った。 暗くなる前に自宅に帰ろうと家路を急いでいたところに、爆弾が炸裂した。 一瞬にして彼女の右足が吹っ飛んだ。 「右耳の聴力も失った」と彼女は涙を浮かべた。 24年間務めた教師の職も、家も、何もかも失って結局祖国を後にしたと言って、もう一度涙を拭いた。たった、5ヶ月前のこと。彼女の時間はそこで止まってしまっているようだった。 毎晩のように、泣いたり取り乱