現代ビジネスの好評連載を書籍化した『されど愛しきお妻様』。おかげさまで売れ行き好調ではあるのですが、「奇跡の夫婦の物語」と捉えられてしまったことが残念と同時に、もっと実践的な内容も盛り込めばよかった、と反省。というわけで、どんな「すれちがい」のあるご家庭にも応用可能な超・実践的スピンオフ連載待望の第10回です。 *バックナンバーはこちら http://gendai.ismedia.jp/list/series/daisukesuzuki あれから3年、お妻様の担当家事は 僕が脳梗塞を起こしたのが2015年の5月だから、あれから3年目の夏が来た。ヒグラシの蝉時雨が朝焼けの窓辺に響く早朝、寝室に入って来たお妻様と入れ違いで、茶の間に降りる。床に落ちているものや、やりっぱなしの何かはなく、お妻様の文机の上に乗せられたプラモの箱に、よっぴき組み立てをしていたんだろうなと思う。猫が床に落とした本など